長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

染めもん展

2011-03-18 08:34:49 | Weblog
京都で、ろうけつ染めをし、池袋時代から「染めもん展」をやって
くれはった野村富造さんが、昨日の夕方5時31分に旅立った。
今年の秋も予定が入っていたけど、残念でしかたがない。
「京都のおやじ」が、いった。ジャズが好きで、ちょっとイチビリで、大病して髪を坊主にして、和顔でほんまのぼうさんみたいな顔して、悟りきって、
いやまだ悟りの途中やったけど、風のようにいった。昨年の染めもん展の打ち上げで
spice cafeでカレーを食べたのが最後になった。鎮魂。
「ほんまにごくろうさん」といいたい。

ちょうどそのころ、表参道のヒルズの裏で、お茶を入れていた。
今回の大震災で被災した同門の人たちや、多くの御霊を鎮魂
する気持ちで、玉露を入れた。ヒルズも界隈も、いつものにぎわいも
なく、街を歩く人もまばらだ。やはり東京も非常事態だ。

昨日のお茶のお稽古に、「三貴堂章月」の栗むし羊羹をもっていった。
京島にある老舗のお菓子やさん。この街に初めてきた日に、達筆で
そうとは読めないそのお店に入り、羊羹を買った。
甘すぎず、あわい色した羊羹のはんなりした味わいにびっくりした。
こちらも残念だけど、この名店が今月24日で閉店がきまったようだ。

京都の西陣もそうだけど、畳の生活がうすれ、お茶やお花など、日本の
伝統的な文化がすたれ、料理屋や着物の文化も存亡の危機にたたされつつある。
伝統的な文化などがうすれていく「今のような時」は、やはり滅びにいたる下り坂かもしれない。