長屋茶房・天真庵

「押上」にある築60年の長屋を改装して
「長屋茶房・天真庵」を建築。
一階がカフェ、2階がギャラリー。

喫茶去には外車の人が反応する?

2013-05-04 08:10:34 | Weblog
「休符」というノラ猫が遊ぶオープンエアーなところに、「喫茶去」(きっさこ)
と書いた看板をだして、ひと月くらいなる。ここで「もなかや」を週末にやっていた
あだちちゃんが書いた看板。当時は、その看板を木の小槌で「ぽんぽんぽん」と
三回鳴らしてもらうと、「あ、お客さんだ」というシグナルだった。よくお寺などで
みるアレだ。喫茶去もよく禅寺で見かける。お茶だとか、飯だろか、厠、とか毎日
毎日繰り返される日常の作務の中にこそ、修行があることの象徴みたいな言葉。
茶を供する場所を「喫茶店」としたことも、よろこばしい日本の文化だと思う。
最近は「カフェ」というくくりで言われることが多いけど、界隈にもいっぱい
喫茶店ができてきた。

昨日も来店されるお客さんの9割は「珈琲」を飲まれるけど、やはり9割
近い人が「そば」を所望される。
夕方、その「喫茶去」の前に、しばらく外車がとまっていて、その後近くの
パーキングから、なかなかナイスな中年のご夫婦がやってこられ、蕎麦を食べた
後、玉露を飲みながら、「キッサコの話」をした。
先週も、ベンツにのった中年のおっちゃんとその息子みたいな人
が、同じような動線でやってこられ、蕎麦を手繰り、ほぼブラジルを飲みながら
「キッサコの話」をした。
「看板」というのも大事なもんやな、と感心。今日はその看板を書いた、看板娘
が遊びにくるらしい。ほめてやらねば・・

店の前には、すし屋ができて、大きな看板やのぼりみたいなんが昼間からひるがえって
いる。うちは相変わらず、誰も読めない「天真庵」という看板と、ほとんど読めない
「喫茶去」という看板。でも「この店に入ろう」と覚悟がある人がやってくる。変な店。