天然居士の独り言

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原子力産業の人材確保・・・

2017年02月27日 19時51分44秒 | 日記
 今日のネットのニュースを見ていたら、
 原子力産業の企業説明会への学生の参加者が、
 東日本大震災による福島第一原発の事故以降、急速に低下していて、
 人材が枯渇しかねないと危惧の声が上がっているとの産経新聞の記事がありました。
 原発の再稼働が進む中で、
 大手電力や原発関連メーカーの採用意欲は高まっているとの事ですが、
 必要な人材を確保出来るのかどうか分からないようです。

 僕がかねてから気になっていたのはこの点です。
 僕は、基本的に原発そのものに対しては否定的ですが、
 即時全廃との議論には単純に賛成出来ないで来ました。

 原発の事故以前は、最先端のエネルギー分野として、
 原子力産業を多くの若者が志望していましたが、
 現在は、依然として賛否が分かれていたりして、
 その将来は必ずしも明るいものではありません。

 大震災から間もなく6年が経過しますが、
 福島第一原発の2号機の格納容器の溶融燃料の全体像はまだ把握できていません。
 廃炉までに30年~40年と言われていますが、
 今日の河北新報の記事によると、
 東電福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者は、
 「これまでの作業を登山に例えると、必要な装備が分かり、
  登山口にようやくたどり着いた段階だ。山の高さは分かっていない。
  一歩一歩登っていくしかない」と述べたとの事です。

 廃炉作業を事故なく進めるためには、原子力の知識のある人材が必要ですが、
 こちらは更に志望する若者が少ないような気がします。

 日本の原発は再稼働を進めていますが、
 それも未来永劫稼働出来る訳ではありません。
 やがては、廃炉の問題が浮上すると思います。
 世界中では、現在400基を超える原発があるようですが、これらも同じです。
 福島第一原発の事故とその廃炉過程を踏まえて、
 原発の廃炉を産業として確立出来れば、
 それなりに人材は確保出来そうな気もしますが、
 上手く廃炉出来るかどうかは、これからの問題ですね。

 原発は多く設置されて来てしまいました。
 再稼働も含めその存続するかどうかは大きな問題ですが、
 その背後に、人材確保の問題があるのを忘れてはいけないと思います。

コメント
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