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毎日の暮らしの中にある大好きなもの、こと、出合(会)いなどについての気まま日記

ショートショート

2016-03-05 16:34:02 | 読書

土曜の朝に偶然聴いたラジオ文芸館。
この日は海酒と月工場、桜の三作品だった。
控えめな効果音と男性アナによる朗読と豊かな感受性あふれる物語にすっかり引き込まれ、さっそく作者の田丸雅智氏を調べてみるとお隣愛媛出身の若手ショートショート作家でした。
さっそく読んでみた「家族スクランブル」は、子供の頃を思い出させてくれる懐かしさと温かさの感じられる物語ばかりで、1987年生まれの若さなのに今となっては豊かだったと思える昭和が濃く感じられるのが不思議です。
豊かな環境で育ったんでしょうね。

紅茶から幸茶、目からうろこと言葉から発想が広がっていったりと作者の創造力の豊かさに感心することしきり。
干しガキのようなブラックな物語や、真剣さに笑っちゃうお馬さん、しみじみと心にしみてくる常秋などなどどの作品も期待を裏切ることのない、読み終えるのが残念な本でした。
あとがきを読んで、やっぱりね。
海酒で感じたままの人柄でした

こんな素晴らしい出会いをもたらしてくれたラジオ文芸館の今朝の朗読は、大好きな坂木司さんの「肩の荷+Q」
前回の乙川さん「サヤンテラス」も、作品の選択がいいですね。
耳で聴く短編小説 ラジオ文芸館は、朝8時5分から45分までです。