「しかめっ面して何を読んでるの?」
きっとそう問われただろう、前作「原発ホワイトアウト」のさらに上をいく不快な気分で読み終えた。
フクシマ以降、電力モンスターシステムの存在が明らかになってきましたが、事故の責任を誰もとらされることがなかったため、未だその影響力は衰えることがない。
毒饅頭に群がる議員に官僚達。
きっと関係をばらすぞと脅しがあったのだろう。
ノンフィクションとフィクションで物語は一応構成されていますが、都知事選でマスコミに感じた違和感は間違いではなかったと納得する。
テレビよりまだましだと思っている朝夕のラジオ番組ですら、微妙に変わる発言に闇の圧力を感じることがある。
が、原子力ムラの御用解説委員でない水埜解説委員は、ラジオに時々登場する水野解説委員で信頼に値する。
古生代石炭紀から生き続け「生きている化石」とも称されているゴキブリと同じく、何が起きようと懲りずにしぶとく生き抜く日本の縦割り官僚制は、放射能汚染に抵抗力があるところもまた共通性があった。
いつまで尻拭いは国民に、をのさばらせていくのだろう。
必読です。
園遊会で天皇に直訴した山本議員がマスコミ批判を受けましたが、日本国憲法に請願権が規定されているそうです。
「天皇に対する請願書は、内閣にこれを提出しなければならない」
今上陛下への請願の送付先
〒100-8968 東京都千代田区永田町1-6-1 内閣官房内閣総務室
とありました。
「東京ブラックアウト」 若杉 冽