多文化共生なTOYAMA

多文化共生とは永続的なココロの営み

在住外国人のよさこいチーム 篠山で発足 

2009-12-21 10:23:53 | 多文化共生
(以下、神戸新聞から転載)
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在住外国人のよさこいチーム 篠山で発足 
写真

はつらつとした動きを見せるメンバーたち=篠山市、味間小学校

 篠山市在住の外国人たちが、よさこいソーランチームを結成した。ブラジル、フィリピン、ベトナムと出身はさまざまだが、日本独自の音楽に乗って一つになる。在日外国人の交流の場にもなっており、参加者は増加。来年2月の発表に向け、練習を積んでいる。(上田勇紀)

 同市の外国人は、11月末で22カ国の575人。ブラジルの185人を筆頭に中国、韓国・朝鮮、ベトナムと続く。働く場や研修の場を求め、増加傾向にある。

 チーム発足は、特定非営利活動法人(NPO法人)篠山国際理解センター(同市宮田)が後押し。昨年12月から今年4月、同センターの日本語教室に通った外国人らが、よさこいグループ「丹波篠山楽空間」の舞台を見て、「やりたい」と声を上げた。

 楽空間の指導で練習が始まったのは8月。曲は「おどれ篠山どっこいしょ」。デカンショ節の振り付けや歌詞が入った3分半の曲だ。盆踊りの手の動きと、笛を吹く動きや船をこぐしぐさが混じり合う。

 ベトナム出身の会社員チャン・ゴック・フィンさん(29)は「母国の踊りとは全然違い、覚えるのが大変。でも、友だちもできて楽しい」。自主練習にも力を入れるフィリピン出身の主婦ソウ・ジュビさん(42)は「踊りが元気をくれる」と笑顔を見せる。

 出身地や在日年数、職業は違っても踊りの輪は丹波市にも広がり、現在、メンバーは約30人。見よう見まねで踊る小学生の姿もある。同センターの足立眞理子事務局長は「言葉が通じにくいこともあり、学校では緊張している子どもたちがリラックスできる場にもなっている」と話す。来年2月28日、篠山市宮田の西紀老人福祉センターで踊りを発表する。

(2009/12/21 09:15)

熱意十分 課題は漢字

2009-12-21 10:22:53 | 多文化共生
(以下、読売新聞【京都】から転載)
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熱意十分 課題は漢字
献身的に入院患者の介助にあたるダルマワティさん(中)とウランダリさん(左)(山科区の洛和会音羽病院で)

 インドネシアやフィリピンとの経済連携協定(EPA)で、看護師・介護福祉士を目指す研修生の来日が相次いでいる。府内では先陣を切って洛和会音羽病院(山科区)が研修生を受け入れ、両国の女性計6人が働いている。そのうち2月末に赴任した2人のインドネシア人研修生を訪ね、話を聞いた。(雛谷優)

 「ダイジョウブ?気を付けて。ゆっくり歩いてね」。同病院のリハビリ病棟の一角。日本で看護師の国家試験合格を目指すダルマワティ・ダムリさん(29)とウランダリ・サフィトゥリさん(24)の2人が、脳出血後のリハビリに励んでいた同区の男性(73)の両脇を抱え、声がけする姿があった。

 2人の仕事は、看護助手として入院患者らに対し、入浴や食事、衣服の着脱、歩行などの介助にあたることだ。

 介助を受けた男性は「マヒもあるので、私の話す言葉は分かりにくいだろうけど、ちゃんと聴き取ってくれている。ぜひ頑張って国家試験に合格してもらいたいなあ」と話した。

 EPAにより日本での就労が認められるようになったため、2人をはじめ、インドネシアからは先端医療を学んだり、母国に送金したりすることを目的に200人を超す研修生が第1陣として昨年8月に来日。研修生はまず半年間、日本語研修を受け、その後、各病院などに派遣された。

 政府間の取り決めで、外国人研修生は、看護師の場合3年、介護福祉士は4年の滞在期間中に資格を取得できなければ、帰国しなければならないルールになっている。

 ダルマワティさん、ウランダリさんは、ともに母国で看護師の経験があるが、今は助手の立場で仕事をこなしつつ、国家試験に向けた勉強に励む毎日。来日から約1年半がたち、患者や同僚との日常会話にはほぼ不自由しなくなったが、それでも頭を悩ませるのが「漢字」の存在だ。

 患者の既往歴や連絡先、病状などは、コンピューター端末で閲覧する電子カルテに記載され、そこには漢字で書かれた専門的な医療用語がびっしり並ぶ。

 例えば「手(て)」。見聞きする分には十分対応できるが、これが「義手(ぎしゅ)」のように別の漢字と組み合わさり発音まで大きく変わると、たちまち理解が難しくなる。国家試験でも問題に多くの難解な漢字が並び、外国人研修生たちには大きなネックになっている。

 半年の日本語研修を終えた後、研修生たちが初挑戦した2月の国家試験では、看護師志願の受験者82人が全員不合格。2人もこの中に含まれていた。2人を身近で見守る同病院看護部の上野美帆主任は「文章の読解が難しいみたい。せめてルビがあれば……」と顔を曇らせる。

 2度目の国家試験は来年2月。ウランダリさんは「合格できたら、この病院でまた働きたい」と話す。一方、ダルマワティさんの胸には「人の命を扱う責任の大きい仕事。合格して一人で働くようになった時にミスなく看護できるか」と不安がよぎることもある。

 青木かおり師長は「私たちが忘れてしまいそうな優しさや家族を大事にする気持ち、わざわざ言葉の通じない国で働こうという意志の強さなど見習うところは多い」とエールを送る。

 研修生の受け入れプログラムを支援する国際厚生事業団(東京都)の担当者によると、やはり日本語の読解に苦戦する研修生が多く、研修生や病院側からは受験可能期間の延長を求める声が寄せられているという。

 様々なハンデを乗り越え、異国で奮闘する研修生たち。日本人にとっても、医療現場の人材不足改善のため、彼女らの活躍が強く望まれるはずだ。せっかくの新制度を形骸(けいがい)化させない工夫が必要だと感じた。
(2009年12月21日 読売新聞)

地球規模の問題解決へ

2009-12-21 10:22:20 | 多文化共生
(以下、京都新聞から転載)
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地球規模の問題解決へ
2月、京大で国際会議 合意形成に情報学を

 第1回文化とコンピューティング国際会議が来年2月22、23日、京都市左京区の京都大時計台記念館で開かれる。人口、エネルギー、環境など地球規模の問題を克服するには、国を超えた対話を通して、他国文化を理解し合意形成していくことが必要で、情報学が貢献できると考えて企画した。

 たとえば、インターネット上のさまざまな機械翻訳システムや対訳辞書をうまく組み合わせて瞬時に通訳してくれる「言語グリッド」システムを使えば、いつでも、どこでも、誰でも、費用をかけずに国を超えた対話ができる。

 会議では、計八つのシンポジウムやパネル討議、フォーラムのほか、四つの招待講演がある。「医療の多言語支援」では、在日外国人が簡単に病院を受診できるように、受付や問診を機械翻訳でサポートしている事例の発表などがある。「仏教文化とコンピューティング」では、若手僧侶たちをシンポジストに迎え人と人をつなぐインターネットワークと仏教文化とのかかわりを考える。
 参加無料(1月末まで)。申し込みはhttp://www.ai.soc.i.kyoto-u.ac.jp/culture2010/