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感覚的に論じてるのに科学的だと信じる人が多い?

2012-02-02 20:17:55 | ココロ
ネットで原発の放射線の影響についてLNT仮説を紹介した東大の安冨先生を批判するツィートをみました。LNT仮説というのは初めて知ったのですが,影響を一人当たりで受けた量×人数で計算するというやり方だそうです。この計算だと,どんなに放射線が低くても,人数が多ければ多少の被害者が出るということになるそうです。

批判してる人は,この仮説はおかしく,この仮説を元に議論している東大の先生を批判してるものでした。ちなみに東大の先生はなにを言ってるかというと,閾値があるから安全という説にたいして,それは正しくないみたいな事を言ってます。…かな。

LNT仮説は知らなかったのですが,少なくとも読んでいて安冨先生の論じ方は普通に自然科学の議論としてはおかしいところは無いと思いました。それよりそれを批判してる人の方がどうもおかしい。でもその人は自分は科学的に正しくて,先生の方がおかしいと譲らない。しかもネットで二,三日前に話題になった東大的な発言を取り上げて,それで揶揄してる。世間一般の人が思う科学的ってこんなことなのか…と思うと,かなりガッカリしました。

科学的な議論って一般の人の感覚にあわないのだろうと思います。というか,科学は感覚的に論じるのを廃するので当たり前と言えば当たり前です。でもネットとかで生半可な知識を仕入れて自分は科学的に論じてると信じてるいる人が多いなぁと思います。たぶん元々100%感覚だったのに20%ぐらい科学的なテクニックを取り入れただけで科学的に論じてると勘違いしてしまうのでしょう。でもそういう議論の仕方にはどこか肝心なところに感覚的な選択が入っていたりするものです。

もっとも科学的な議論の進め方も論理的に繋げていくのと統計的に繋げていくのではまったく違います。以前書きましたが,おそらく人間は統計的に論じることを感覚的に受け入れられないのだ思います。LNT仮説は統計的な考え方の様に思えます。放射線の影響を遺伝子レベルでカウントするので,統計的に考えざるを得ないし,人間一人ひとりではなくて,人を遺伝子の塊として捉えて合算するので,ここも統計的な扱いになります。ただ遺伝子に影響を与えた放射線の振る舞いと,変異した遺伝子の振る舞いを一つ一つ追うのは不可能だから,統計的に観るのは案外正しいのでは?という気がしました。つまり私はLNT仮説は個々に観るとおかしな理屈だと思っても,人間全体から見ると,案外数値的には合うんじゃないか?と,私の感覚的には思いました。というか否定する根拠があまりないと言った方が,科学的かな?。

それから,余談といえば余談ですが,安冨先生を批判してる人のほうは自然放射線に悪影響が無いと言ってる。その根拠は何?と思います。私はたぶん自然放射線でガンになってる人は沢山いると思います。実際人間の3分の1はガンで死ぬのです。その原因のほとんどは特定されてません。放射線の影響でなってる人が相当数いてもおかしくありません。まぁでも放射線を80年浴びてとか,そういう結果かもしれませんが。そういえば,原発の放射線の影響も,ある,ないで論じられてるけど,何十年後かって話は全然聞きません。80年後かもしれないけど,それでも大騒ぎでしょうか?。
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