たろの日記ページ,gooブログ版

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ムペンバ効果に反発するのは何故?

2008-08-03 09:43:51 | 環境・自然科学
ためしてガッテンでムペンバ効果が紹介され,それに対して大槻義彦名誉教授が批判したということで,ちょっと前に話題になってました。それ以外に専門家による番組の検証とかをみてると,現象自体はありえるけど,番組の取り扱いにはあまり肯定的ではありません。ほかにも激しく批判しているページがあったのですが,なんかげんなりしたのでリンクは止めておきます。疑似科学とかいってる人いました。
個人的には,別にこういう現象をTVで取り上げるのは悪くないのではないか?と思います。現実にある条件で起きる可能性があるのであれば,嘘ではないでしょう。もちろん条件が不明ですから,再現性が低くて,TVを観た人が試してもうまくいかないのかも知れませんが。論文で発表されている現象ですし,学会の大半が否定をしてるわけでなければ,ありうることは事実なのでしょう。
お湯を冷蔵庫に入れて食品や冷蔵庫を傷める可能性があるってことは,そういう注意をしたほうがいいとは思いますが,水が凍るという身近な現象でも,感覚と違うことが起こりうるというのは,子供とかにも科学への興味を起こさせるって意味で,わたしはいいと思いますけどね。
わたしはそんなことよりも若者の理科離れの方がよっぽど心配です。そもそも疑似科学が流行るのも理科離れによるところも大きいと思うのに,疑似科学だといって,科学への興味をそぐようなことを言うほうが問題でしょう。ある仮説が本当か間違いか,科学的態度か疑似科学的態度かというのは,まずは科学に興味を持ち,自分で確かめることにより,その感覚は形成されるものです。
水が凍る現象というのは,子供が自分で確かめるには適切なくらいに,身近だし,うまくいかなければ,何故うまくいかないか。たとえ間違いであっても,TVでいってることが間違いもありえるというのが自分で確かめられるという意味でも,今回のねたは格好の材料だったように思うのに。
少なくとも科学者が,誰かが紹介した仮説を,論文を読まずに,自分の経験と,数回の事件だけで頭ごなしに否定するというのは,科学的態度ではなく単なる権威主義です。そういう態度を著名な科学者が取ることの方が問題だと思います。
コメント
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