森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

希望の春

2023-03-23 | 日記


 この暖かい一週間で、大沼の湖氷は全面融解しました。
 例年よりだいぶ早いです。
 小屋の前の小道も懐かしい土が現れました。
 こうなると、できるだけ早く車のタイヤを交換しなければなりません。
 冬タイヤは雪上を走るために軟らかいゴムを使っています。
 それゆえ、アスファルトの道を走るとすぐにすり減ってしまいます。
 物置から夏タイヤを引っ張り出して、ジャッキで上げて一本ずつ
 交換する作業はけっこう面倒なものです。
 それでも昔に比べたら、今はずいぶんらくになりました。
 スタッドレスタイヤがなかったころは、いちいちタイヤチェーンを
 脱着しましたし、ラジエターの不凍液を交換したり、雪用ワイパー
 もなかったから、ウィンドウが凍るとよく壊れました。
 懐かしい想い出です。

 雪解けあとに現れた去年の落ち葉を押しのけて、スイセンの
 集団が飛び出してきました。
 若々しい緑色で元気いっぱいに。



 この春の自身の食生活改善運動として、毎日食べるフランスパンを
 ライ麦パンに変えていこうと計画しています。
 もともと、フワフワのやわらかい食パンよりも歯ごたえのある
 硬いパンが好みでした。
 なかでもライ麦パンの重く詰まった食感と、ちょっと酸っぱい味が
 好きでよく食べていました。
 しかしこの山奥の周辺では、ライ麦パンを置いているお店は
 ありません。
 ずいぶん遠くまでいってやっと見つけたことはあるのですが、
 値段がかなり高くてとても毎日食べることなどできません。
 それじゃなくても、エンゲル係数が高いのですから。
 
 そんなとき、ホームベーカリーでライ麦粉さえ入手すれば自分で
 作れることがわかりました。
 ところがこのライ麦粉が国産されていなかったのです。
 それゆえ、輸入のものは普通の強力粉の五倍もの価格で売られて
 いました。
 「はぁ~こりゃ~ダメだ」とライ麦パンを諦め、硬い食感だけを
 求めてフランスパンを作ることにしました。
 そして今日にいたったのです。

 ところが最近NHKのニュースで、北海道の酪農家が牛の飼育の餌の
 価格が急騰して経営危機に陥ってしまい、試行錯誤のうえ自分の畑で
 育てたライ麦を餌とすれば充分代替できることがわかったそう
 なのです。
 ライ麦は寒冷な北海道でも問題なく生育するし、それほど手間も
 かからないというのです。
 そして今後ライ麦栽培をどんどん広げて、餌代の高騰の切り札にして
 いこうとのことでした。

 これを聴いて自分の心にパッと希望の灯がともりました。
 そして北海道のライ麦栽培農家を調べてみると、すでに何軒か
 ありました。
 牛用だけではなく、人間用もあり値段もかなり下がっていました。
 強力粉の二倍ぐらいのもありましたから、これなら自分にも買え
 るでしょう。
 そんなわけで、この春やっと念願の食生活改善が実現しそうなのです。
 なんと希望的なことでしょう。
 やはり人間は「食」がいちばんですね。

 明日、24日はもう彼岸明けです。
 いよいよ森も本格的な春に入ります。


 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 
 
 
 
 
 

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