釧路湿原にタンチョウで有名な村があります。
一度行きたいと思っているのですが、なかなか機会がありません。
一時は乱獲で絶滅が危惧されたのですが、村の人々は食べ物のない冬場に餌を与
えて、少しづつ生息数を回復させ、今では村の貴重な観光資源になっています。テ
レビでは、輸入品の餌を車で運んで大量にばら撒いているオジサンの姿が出ていま
した。
ところが今年異変が起きたのです。タンチョウがいなくなったのです。
「こりゃ~ えらいことだ」と探し回って、近くの畑に全員移動しているのを見つ
けました。なんとそこには美味しい国産のコーンがあったのです。
去年の秋の大嵐で倒れたコーンが、例年なら雪に埋まるのですが、今年は暖冬で
雪が少なく、そのままむき出しになっていたのです。
人も含めて動物の行動は、ハッキリ決まっています。美味しい所へ行きます。
「けしからん連中だ 今までの苦労はどうしてくれる 鶴の恩返しはどうなってい
るのだ」と怒っているジイサンもいるでしょう。
「いや、もうすでに十分経済効果は出しているでしょう」とタンチョウは言ってい
るかもしれない。
この先、異常気象も温暖化もどんどん進むから、これはしょっちゅう起こりうる
ことと思われます。そのたびに、お鶴様に美味しいものを与えて、タンチョウの争
奪戦をやるのでしょうか。やがてメタボになってまた絶滅へ向かう、同時に人間の
収入もなくなる、そんなふうにならなければいいのですが。
人と野生動物との関わりは、面白くも悲しく、とても興味深いものがあります。
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動(yurugi)