森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

紅葉のピーク

2024-10-31 | 日記


 10月も今日で終わります。
森の紅葉は予想より5日ほど遅れて今日がピークと
なりました。
これから木々は、ひたすら落葉しながら
冬に向かってまっしぐらに進みます。

 今秋は数年ぶりにドングリが豊作です。
そのせいもあってなのか、ヒグマの出没が少ないの
です。
この辺りのヒグマはドングリを主食にしているので
山奥で十分のドングリ収穫ができれば、わざわざ里まで
降りてくる必要がないのでしょう。
このまま静かに冬眠までいってほしいものです。

 また今日10月31日はハロウィンです。
もうすっかり子どもや若者たちの生活に定着して、年中
行事のようになりました。
もともとは、紀元前からイギリスにあったお祭りの
ようですが、アメリカで広まったとのことです。
その意味は日本のお盆のように、亡くなったご先祖たちが
現世に戻って来るお祭りです。
日本でハロウィンがこれほどまでに広がった要因は、
30年ほど前にディズニーランドがハロウィンイベントを
やりだしたからです。
この仮装パーティ観た若者たちが、大いに夢と希望を
感じたようです。
今ではクリスマス、バレンタインデー、と並んで大きな
お祭りになりましたね。
世界中の人々が、同じ日に同じ文化を共有することは
すばらしいことだと思います。
とくに、今の戦争の時代にあっては、ささやかな希望さえ
感じます。

 さあ残り1ヵ月の貴重な秋です。
雪の降る前に「あれもしよう これもしよう」と考えるの
ですが毎年そんな計画の半分もできないうちに、初雪が
降り出して冬に突入してしまいます。
今年こそはなんとか達成したいものです。



 










森にも選挙が

2024-10-21 | 日記


 2~3日前に真っ白な雪虫がふわふわ舞っていたなと
思ったら、今日は森に霜が降りました。
もう朝晩は一桁の気温となっています。

 道央ではすでに初雪の便りも聞かれます。
そんな冷え込みのなかですが、今年の紅葉はあまり
進んでいません。
大沼の紅葉の見ごろは、予想では25日となっていましたが
かなり遅れそうです。
初秋に暖かい日が長く続いたせいなのでしょうか。

 明日は今日の冷え込みとは逆に、また暖かくなるようです。
函館の最高気温が20℃を超える予想になっていますから、
着る物の調整を考えなければなりませんね。

 この森にも遥か遠くから、スピーカーの怒鳴り声が伝わって
きます。
そうです。選挙なのです。
テレビなどで候補者のお話を聞く限りでは、みなさん出自も
経歴もそして人相も本当にすばらしい方々ばかりです。
ですから、どの方に日本を任せるにせよ社会はどんどん良く
なっていきそうです。
しかし、庶民からしたらまるで雲上人のような高度な方々が
選ばれて政治をやっているのに、しかも世界最高級の議員
報酬を支払っているのに、この数十年間まったく社会が
良くならないのはなぜなのでしょう。
すでに経済は国際的に周回遅れとなり、教育や基礎研究の
下降は目に余るものがあります。
それなのに。

 今回も候補者たちは、自分の夢と願望を情熱的に語って
います。
しかし、それを実現させる方策とその遂行プロセスは言い
ません。
つまり役者のように美しく夢を語ることに、意義があると
考えているようです。
しかも、クリーンと無私の風を装って。

 聴衆だってそんなことは遠にわかっているのです。
わかっていながら、語り人の夢に一時でも浸って、うっとり
したいだけなのです。
どうせ選挙が終わったらストンと落とされて、儚い夢は
まるで夜空に浮かぶ花火のように、消え失せるのですから。
カントは「人間はすべて、文明が進めば進むほど俳優に
なっていく」と言っています。
さあ選挙は残り一週間、候補者は私たちにどんな夢を
語ってくれるのでしょうか。

 しかし自分は、そんな候補者たちの美しい夢に、
絵に描いた餅に、はたまた夜空に咲かす夢花火に、
あと何回うっとりさせてもらえるのでしょうか。




 


 












キノコの森

2024-09-27 | 日記


 ちょっと忙しくしていたら、あれよあれよという間に
日が過ぎて、9月も残り3日となってしまいました。
森の中は、樹々の葉が茶や黄に色づき始めて、いよいよ
秋深しの感になってきました。
もう一週間もすると、ウルシやツタに紅みがでてくるの
でしょう。
あれほど賑やかに咲き誇っていた花たちもすっかり姿を
消して、今は野アザミが道端に淋しく残っている
だけです。

 そんな森に花たちに代わって現れたのがキノコです。
これからは自分たちが主役、とばかりに元気いっぱい
です。



 キノコは見た目きれいで、いかにも美味しそうなの
ですが、毒を持っているものがかなりあります。
ちょっと触れただけで酷いかぶれになることもあるので
要注意なのです。
毎年キノコを食べて何人かは死んでいますから、素人は
観て楽しむだけにしたほうが無難です。

 このキノコ、成分は細菌、つまりカビなのです。
カビが形を作ったものがキノコで、形のないのがただの
カビです。
キノコは薄暗いジメジメしたところで、他の植物に依存
して生きているだけの、無用の存在のように思われがち
ですが、じつは森の生態系の中の大きな役割をはたして
います。
キノコは植物やその他の遺骸から栄養素を得て成長する
のですが、同時にキノコの菌はこれら遺骸を分解する
という重要な役割を担っています。
分解された栄養素は、再度若い植物の成長のために
使われるわけです。
ですからキノコは森に依存しながら、森の生命サイクル
の最終行程を担う、かけがいのない存在といえます。

 それにしても今の人社会は、争い事ばかりのなんと
荒んだものなのでしょう。
いつのころからか、依存は悪、自立は善、の思想が定着
してこれが社会の分断と差別を最大化させているように
思います。
もっともっと他者に依存し、依存される人間関係を構築
できれば、個々人は無意識のうちに社会に中で重要な
役割を担うようになるのでしょう。
つまりキノコから学ぶ生き方です。

 森では、これから暫くはキノコ三昧の日々です。
キノコのことをもっと知りたいと思います。
それにしても、毒があるのはちょっと困りますが、
なんでもキレイなものには毒があるようですから。







 










長生きの秋

2024-09-17 | 日記


 森はもう、うろこ雲の浮かぶ秋空になりました。
朝晩はグッと冷え込んで、昨日は今季初めて小さなストーブを
つけたぐらいです。
来週は一桁気温の予報もでていますから、いよいよ本格的な
暖房の準備が必要です。
 しかし、内地ではまだまだ暑い日が続いているようです。
2~3日前には福岡県のある市で40日間35℃超えの猛暑日が
続いていると報じられていました。
これはもう、日本は完全に熱帯気候になったのでしょうね。

 台風は矢継ぎ早に発生していますが、ありがたいことに
こちらにはきていませんし、列島からもそれているようです。
ただし沖縄や奄美は直撃されている場合もありますから、
同じ国として気の毒ですね。



 昨日はケーローの日でした。
100歳以上の高齢者が9万5千人超えだそうで、もうじき
10万人になるそうです。そのうち女性は9割とのこと、
やはり強いですね。
100歳の最多県1位は12年連続で島根県とのことで、
最小県は35年連続で埼玉県だそうです。
どちらもその理由は不明とのことです。
昔は100歳になると百万円もらえたのですが、こんなに
多人数になった今はどうなのでしょう。
一万円ぐらいなのかな。
しかし今の風潮から考えると、この先これ以上の長寿は
お国のためにはならないとして、逆に長寿税を取られる
時代になるかもしれません。つまり楢山法案ができて。

 平均寿命も伸びて、世界1位(84.5歳)、健康寿命の
ほうは(73.4歳)で2位です。
ちなみに、気になるアメリカとロシアをを見たのですが、
やはり低いまま伸びていません。
アメリカ44位(76.4歳)、ロシア114位(70.0歳)、
健康寿命にいたっては、アメリカ71位(63.9歳)、ロシア
114位(60.9歳)です。
日本のように皆保険がないのと、食生活、アルコールが
いけないのでしょう。
ヨーロッパの国々は相変わらず、日本とあまり変わらない
数字で、上位にランキングされています。
いっぽう、アフリカの国々は未だに平均寿命50歳ほどで、
厳しい状態です。

 早いもので、今週はもう彼岸入りです。
今秋はドングリが豊作のようですから、山の動物たちは
安心していると思います。
里に下りてこないようにしてください。




 


 

 








 





台風と戦争

2024-08-28 | 日記


 昨日は夜半から、それこそバケツをひっくり返したような
大雨が降り、この小屋の屋根が抜けるのではないかと、
本気で怖くなりました。
今日は昨日とはうって変わって薄曇りのなかでも、時々日の
射す穏やかな一日でした。
しかし、山道は昨日の豪雨でひどく削られてしまい、三本
ある道は二本が通行止めになってしまいました。
山道は修復に時間がかかりますから、暫くは不便な状態が
続くのを覚悟しなければなりません。

 そしてまた台風10号とやらがゆっくりと北上しています。
しかも勢力を増大させながらですから、困ったものです。
テレビで見る限りでは、内地で大きな被害がでそうです。
ちょっと前までの認識では、台風というものは日本列島に
近づくに従って徐々にその勢いを下げていくもの、そして
上陸したらじきに過ぎ去って、爽やかな青空が広がるもの
と思っていました。
今の台風は逆に大きくなりながら、ゆっくりゆっくり動き
回って列島にいつまでも居座っています。

 これらはすべて海水温の上昇が原因とのことで、つまり
地球温暖化による影響とのことです。
となれば、これからの台風は絶えずこの手のモノが来ると
考えなければなりません。
いやはや、たいへんな時代になったものです。



 一時は国際的な地球温暖化協議もかなり進んでいたように
みえたのですが、ロシア・ウクライナ戦争が始まってからは
すっ飛んでしまいました。
戦争はメチャクチャに地球環境を破壊します。
CO2の拡散は計り知れないほどですが、食料危機やエネルギー
問題も深刻です。
大国がその武力を背景に戦争を仕掛けると当事国のみならず、
世界中の人々が生活の危機に陥ります。
そしてその影響を最も大きく受けるのが発展途上国の人々です。

 人間が争っているうちに地球温暖化は急激に進み、異常気象
による水と食料不足は地球上のすべての人々の生活基盤を壊して
いきます。
そしてそれがさらなる戦争を引き起こしていくと考えられます。
最近は日本でも勇ましいことを叫んでいる政治家をよくみる
ようになりました。
みんな、気をつけなければなりませんね。

 なんとか台風10号が小さくなって、早く抜けていきます
ようにと祈るしかありません。