森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

春すすむ

2023-03-16 | 日記


 冬のあいだ湖面を覆っていた分厚い氷が融けだして、ザラザラの
 シャーベット状になり、さらにそれが割れて湖水が現れました。
 ワカサギ、フナ、ヘラブナや水生の昆虫、それに水草たちも久しぶり
 に水中に日光が入るから大喜びしていることでしょう。
 もちろん人も嬉しいものです。
 なぜかわかりませんが。

 湖岸に近い湿地では、まだ数センチの雪が残っています。
 その雪を破って早くも水芭蕉の赤ちゃんが顔をだしました。
 またひとつ新しい命が春の舞台に登場したのです。
 これからの毎日がその成長を観られると思うと、これまた嬉しい
 ことです。
 水芭蕉はやがて真っ白い花をつけますが、それが落ちたあとでも葉は
 どんどん成長し、おばけのように大きくなって秋までがんばります。



 早いもので週末は、春のお彼岸に入ります。
 春はぼたもちでこしあん、秋はおはぎでつぶあん。
 などといいますが、若い時は年中つぶあんが良かったものです。
 しかしなぜか今は、こしあんのほうがよくなりました。
 春のイメージがいいのか、すっかりお上品になってしまったのか、
 よくわかりません。

 ちなみに、小豆の産地といえば丹波や備中が有名でしたが、今は
 国内産の9割が北海道だそうです。
 たしかにこの近くでも、小豆生産者は多いです。
 


 今やお彼岸は仏教行事と思われていますが、もとは神道、仏教、儒教に
 各地方の土俗信仰が混淆して生まれたものです。
 ですから、各地でその地方色が濃く反映されています。
 佐賀県ではお彼岸を神社で行いますし、会津若松では有名な
 「会津彼岸獅子」を舞って奉納します。
 また、沖縄では墓所前で家族会食を楽しみます。
 各地で多様な形のお彼岸があって、それぞれ先祖の供養をしながら
 一年の生活のリズムを刻み、それを楽んでいったのでしょう。
 現日本人のガチガチの形式主義とは違った、昔の日本人の寛容さと知恵を
 感じます。

 遠くから視ると木の枝が赤みを増しています。
 近づくと蕾がかなり膨らんでいました。
 みんなどんどん成長しています。
 あやかりたいです。




 


 
 
 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 

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