森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

大晦日

2022-12-31 | 日記


 昨日、今日と雪も降らず風も吹かない穏やかな日が続いています。
 今日は大晦日、あれよあれよという間に一年が過ぎて、明日はまた
 新しい年が始まります。
 
 もう数えきれないほどこれを繰り返してきましたが、そろそろ
 終わりに近づいてきました。
 楽しかった年、苦しかった年、いくらかでも他人の役に立った年、
 逆に迷惑かけてしまった年、さまざまな年がありました。
 どの年がいちばん多かったのかは、もうぼんやりしてよくわかり
 ません。
 そしてこの先も同じように繰り返していくのでしょうね。
 
 考えてみると自分には、今まで生きてきた成果など何もないこと
 に気づきました。
 ただ息を吸って吐いて、食べて出して、寝て起きて、それを継続
 するために働いてきただけのようです。
 たぶん若い人が聞いたら「こりゃ~ ダメ人間だ」と思うので
 しょう。
 しかし、自分は最近になって「いやいや 人生はこれで良いのだ」
 などと変に自信を持つようになりました。
 歳をとるのも悪くはないです。

 「世の中に成果というものはない、すべてはプロセスでしかない」
 (サティシュ・クマール)
 
 この方もそんなことを述べておられるから、自分の頭はまだ大丈夫
 なようです。
 むしろこの山奥の小屋で、ドーッと流されてきた人生を一度止めて、
 自分と向き合うことができているのは良いことだと思っています。



 こんな山奥でもネットのおかげで、世界中の情報がリアルタイムに
 入ってきます。
 できるだけ情報量を絞って取得するようにはしていますが、スマホ
 には真贋含めてめちゃくちゃ多量の情報が勝手に送られてきます。
 テレビはタレント集めてワイワイ楽しむ報道番組や歴史番組、また
 短時間に書籍の要点だけを伝えるダイジェスト番組が人気のようです。
 
 しかしこの森にいると、最新情報にちょっと距離を置いた客観的な
 受け取りかたができます。
 また時間があるので、一冊の本をじっくり深読みすることも可能です。
 なのでマスコミが意図する「疑似経験」に陥ることはありません。
 
 都会の人はラノベのオーディオブックを二倍速で聴くそうです。
 とにかく多情報の渦に巻かれていたいのです。
 いや、そうじゃなければ不安になるのでしょう。
 それはSNSの「いいね!」の数で、その日の精神状態が左右されて
 しまうことにも表れています。
 今問題になっている、大衆迎合、幼稚化、攻撃性、などはすべて
 これらに起因していると思われます。
 人には時間が必要です。

 さあ、2023年はどんな年になるのでしょうか。
 コロナも戦争も収まりそうにありません。
 日本の縮小もさらに進むのでしょうから、できれば上手に縮んで
 ほしいものです。
 そんな中ですが、もっと楽しいことを見つけるつもりです。



 

 

 


 
 
 
 
 
 

大雪と寒い師走

2022-12-21 | 日記


 雪降りと寒さが続いています。
 そして、今年は去年よりかなり多い降雪量です。
 東北や新潟では、豪雪で大変なことになっていますね。
 それから見たらずいぶん楽ですけど。
 
 早くも明日22日は冬至です。
 わずかながらも、昼が長くなると思うと嬉しいです。
 北海道でも昔から冬至にカボチャを食べます。
 ただしカボチャ甘煮ではなく、おしるこにカボチャを入れて
 いただきます。
 ほくほくカボチャは形が崩れなくて、ほどよくおしるこに
 なじんでけっこう美味なのです。
 たぶん体が温まるので、これを考え出したのでしょう。
 北海道人の知恵ですね。



 先日のニユースで、道南地域は人口減少が激しく、近い将来消滅の
 可能性のある自治体がいくつもあり、その名前があがっていました。
 町がなくなるとは、想像しにくいことですが、近隣の町と合併して
 いくのでしょうか。
 あるいは、まったく消滅して廃墟になるのでしょうか。
 消滅町村、とでもいうのでしょうか。

 一方、同じニュースで世界の人口が80億人になったとのことです。
 これにはアフリカ諸国の人口増加が大きく影響しているそうで、特に
 二ジェールの女性は一人で7人の子どもを産むそうです。
 そして今後さらに増え続け、57年後には104憶人に達するそうです。
                           (国連予測)
 そうなると世界は地球温暖化に加えて人類の食料確保が深刻な問題に
 なります。
 戦争も今のような領土拡張のためではなく、食料を奪い合うものに
 なるかもしれません。
 人類は、太古の姿にもどるのですね。

 日本は今世紀末に4771万人になるそうです。(総務省中位推計)
 今世紀末といえば遥か先のことかと思いますが、77年後ですから
 今の小さな子たちが我々ぐらいになった時のことです。
 すぐにきます。
 この人口ですと、明治期と同じぐらいですから、食料の自給はできます。
 そして、ほぼ年寄りがいなくなっていますから、人口の年代構成も
 すっきりとバランスのいいものになります。
 ちょうどヨーロッパの国々と似た規模の、内容の良い国になると思います。
 観光、工業、農漁業、教育を基幹とした落ち着いたものになるでしょう。
 ただし、途中で戦争になったらダメですね。
 
 マスコミはなぜか悲観的な地球の将来像しか伝えません。
 それは、ある種の警告としての役割なのかもしれませんが、庶民の生活は
 明治時代より良くなっていることは確実です。
 今の小さい子たちが年寄りになるころには、もっと楽しく暮らせる
 ようになってほしいです。




 
 

 
 
 
 
 

 
  

 
 
 
 
 
 
 
 

危険な道

2022-12-13 | 日記


 昨夜から降り出した季節外れの暖かい雨は、今日のお昼過ぎまで続きました。
 凍結が進んでいたツルツルの湖面は、すっかりシャーベット状になり全体的に
 ぼんやりした景色になっています。
 
 道路の雪はべちゃべちゃに解けて、歩くのには大変でした。
 うっかり滑って転びでもしたら、水浸しになってしまい、この寒さで体が
 どうなってしまうかわかりません。
 そんななかでも平気でバランスをとりながら歩けるのは、長年の北国暮らしで
 培った身体感覚が、年とってもまだあるからなのだと思います。
 
 暖かい雨のおかげで、今日は終日プラス気温でしたが、今夜から明日にかけては
 かなり冷え込むらしく、明日は例年通りのマイナス気温の一日とのことです。
 そして早朝から雪降りだそうです。
 じつはこのパターンがいちばん危ない道路状態になります。
 今日解けた水がパンパンに凍ってその上に雪が積もると、もはや滑り止め靴も
 スタッドレスタイヤも無能になります。
 人も車も生きものも、ひたすら滑るのです。
 
 車の事故が起こらないことを願うばかりです。



 こんな危ない道路を走る車のように、日本は軍備拡張に踏みだしました。
 テレビでは妙に嬉しそうなおばさん議員の顔が映っていました。
 すでに今でも世界で5番目の軍事大国だというのに、周辺国にせまられる形で
 さらなる軍拡をやるのです。しかも2倍増です。
 「みんなGDPの2%だから うちもそうしょうね」というのが理由です。
 とりあえず「ロケット買って敵国へ向けて配備しましょう そうすれば安心安全」
 ところが財源をどうしようかと迷っています。
 余裕のない国ですから、借金か増税しかないことはわかっているのに、ちょっと
 悩んだふりを見せています。
 
 石油の100%、食料の65%を外国に依存している国が、いくら戦争機械を
 揃えても、兵隊さんを増やしても、石油と食料を止められたら動けません。
 ロケットだって飛びません。
 特に食料輸入量はアメリカと中国がだんとつに多く、自給食料の肥料に至っては
 ほとんど中国に頼っているのです。
 キュッと絞られたらおしまいです。
 これを何とかしてから、軍拡やったらどうなんでしょうか。

 先の戦争の時も、始める直前の借金は当時のGDPの200%超でした。
 それでも構わず軍拡に走りました。
 開戦してすぐに石油は止まり、じきに備蓄は底をつき、その後の悲惨な戦況は
 年寄りなら誰もが知っています。
 歴史は繰り返すというけれど、同じことをやって違う結果は期待できません。
 軍事費は一度拡大したら減らすことはできません。
 毎年新しく出てくる兵器に対応するために、更新し続けなければならないから
 です。
 この先労働力人口が減り続けるなかで、ますます若い人の負担が増すことに
 なります。
 なんでもやりだすと歯止めのきかない国ですから、たぶんイケイケで「核」も
 保有するでしょう。
 せめて食料自給だけでも達成してからにしてほしいものです。

 ツルツルの路面に真っ白な雪がつもって、いかにも美しい自然の雪景色のなかを
 走る安全安心な高級車が、突然ツルリと滑って大きな事故を起こすのを何度も
 見てきました。
 そんなことにならないように、冬は注意が必要です。


 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ドカッと雪がきた

2022-12-04 | 日記


 師走に入ったとたんに、ドカッと初雪が降りました。
 そして、この初雪がそのまま根雪となりました。
 いつもの年なら、初雪は11月半ばにフワフワ舞い降りて、地上を
 サラッと上品に白く覆います。
 しかしそれは2~3日ですべて解けて、一度もとの景色に戻ります。
 そして10日ほどあとに、いよいよ本格的な根雪が降り始めます。
 ですからこの間に、山の民や生きものたちは、冬を迎える心の準備
 ができます。
 今年はいきなりドカッですから、ビックリしました。

 昨日、村の防災無線で「クマが歩いているから 注意してください」
 と何度も流していました。
 雪降りが遅れたから、クマの冬眠も遅れているのかもしれません。
 この時期にまだその辺をウロウロしているのは、珍しいことです。
 もともとクマは、カエルやヘビよりも遅くなって冬眠します。
 稀に冬眠しないヒグマもいるそうですから、白クマのようなもの
 ですね。
 我々は注意が必要です。



 今週7日からは大雪に入ります。
 これを境に、雪に埋もれる生活が向こう4カ月間続きます。
 大雪は21日までで、翌22日は冬至です。
 北海道の冬至はこれから本格的な寒さに向かう切り替え日なの
 ですが、明日から日中が少しでも長くなると思うと、精神的な
 切り替えにもなります。

 この時季美味しいものは、何といってもカキとブリです。
 カキは生食は苦手ですが、フライやバター焼きは美味ですね。
 野菜をいっぱい入れた土手鍋は最高です。
 ブリは「寒ブリがいちばん」とわれるようにこれからが旬です。
 刺身もブリテリも美味です。
 
 最近、ここ道南ではイカやシャケにかわって、ブリが大量に水揚
 げされています。
 海の生態系がかなり変化しているようですね。
 函館では、ブリテリ風のハンバーガーも登場しているそうです。
 一度食べてみたいです。
 野菜はもうほとんどとれません。内地のハウスものが頼りです。
 リンゴもそろそろ終わりかな。
 代わって安く美味しい豆類がドッとでています。