森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

紅葉 1

2015-09-28 | 日記


 今年も紅葉が始まりました。
 茶、黄、赤、に変わって葉を落とすもの、緑のままのもの、樹種によって違いは
あっても、冬を越し春に再生するための、大切な仕事です。
 この森では、例年十月の二十日ごろが紅葉のピークとなります。その時は、目に
映るもの全てが紅に染まります。










 珍しい鳥が泳いでいました。


                              動(yurugi)

2015-09-22 | 日記
 
 
 お彼岸に入って、野の花はすっかりなくなり、変わって木の実が色鮮やかになっ
てきました。







 近くのクルミは今年も豊作で、鈴なりの実が一つづつ落ちてきてポンと音をたて
ます。すると「待ってました」とばかりに、草むらからリスたちが現れてサッと持
ち去ります。食べ物のない冬の保存食として、場所を決めて埋めているのです。
 一週間ほどで全部きれいになくなりました。オッチャンの入り込むすきなどあり
ません。新参者は静かに小さく生活しています。

 

 今年生まれた三羽のコガモたちは、だいぶ大きくなりました。渡りの季節が近づ
いているから、お母さんの教育も熱が入ります。



 日一日と深まる秋、一雨毎に変わる森の色、大自然の変わり舞台です。


                               動(yurugi)


雲を見ている

2015-09-15 | 日記


 子供の頃から雲を見るのが好きでした。
 吸い込まれそうな青空に浮かぶ白い雲、風に吹かれて流れる動物のような雲、そし
てどんよりした雨雲、どれもこれも生活の中に夢や想像を与えてくれます。
 近くの自然公園で面白い形の雲と出会い、切り株に腰かけてぼんやり眺めていたの
です。突然すぐ近くで大きな声がしてびっくりしました。
 「何を見てるんですか、鳥ですか?」
 振り返るとアウトドアファッションできめたご婦人の二人連れでした。年齢はよく
分かりませんが、知的な感じでした。首から黒々とした大きく長いカメラをぶら下げ
いたので、どうやら鳥の写真を撮る人たちのようです。
 「雲です」
 「くも?・・・・」
 お二人とも同じ方角の空を見上げたのですが、あまり関心がないようでした。それ
より余程暇人に見えたらしく、
 「この辺りの人ですか?お友達はいるんですか?駅前のなんとか会館でお年寄りが
集まって楽しくやっているから、行ってみたら」
 ご親切に教えてくださり、去っていきました。
 「はい、ありがとうございます」
 お礼を述べたものの、どう考えてもジイサン、バアサンが集まって楽しくやること
なんて、一体なんなのか思いつきません。それはそれで、先の楽しみに取っておいて、
今暫らくは雲を眺めることにしました。
 秋になると、言葉少なくなって、ただ口を動かすだけの心のかみ合わない会話は、
どうにも面倒になります。でもそれが、今風の生き方ではないことは分かっている
のです。


                              動(yurugi)

秋色

2015-09-08 | 日記


 今月になってからの数日間、小屋に籠って仕事をしていました。
久しぶりに外へ出たのです。ヒンヤリした空気と靴を濡らす朝露が、季節の変わり
目を教えてくれます。





 夏の花たちも、がんばっていました。







 今年も残り四か月、この間に森は緑から茶、赤、白と劇的な変化をします。やが
てやってくる冬に身構えながらも、移りゆく大自然の色が楽しみです。




                               動(yurugi)