森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

曇り空

2015-07-23 | 日記


 降ったり止んだり、ぐずついたお天気が続いています。
外でやる仕事が多いから、予定が立ちません。でもこれ
は仕方がない、おてんとう様にお願いするしかありません。

 こんな時は音楽と読書が一番、できるだけ静かな曲と
本は短く終わるもの、短編集やエッセーなど。

 雨があがったら直ぐに外へ出ます。森は一段と色鮮や
かで、活き活きとしています。そして十分に水を吸い込
んだ樹木や草花からその「香と気」を貰います。

 短い夏は残り一か月、この時期にしっかり充電してお
きましょう。


















   動(yurugi)


チビ

2015-07-17 | 日記


 今年生まれたこの子、「チビ」は一人っ子なのです。
時々お母さんにくっついて歩いている姿を見かけたのですが、
このところ離れて、虫を捕まえたり、蝶を追いかけたりして
自分で遊んでいます。
 
 かなり遠くからでも、オッチャンの姿を見ると、急いで
草むらに隠れます。人が怖いのでしょうね。決して悪い人
ではないのに。

 もうじき親離れです。この森のどこかで生きていけるの
か、あるいは外に出なくちゃいけないのか。自然の掟に従
うしかないのでしょう。 この森のキツネ達の寿命は、五
~六年と聞いています。おいしいものをいっぱい食べて、
怪我や病気しないで、楽しく終わってほしいものです。



 考えてみると、オッチャンもキツネもあまり違わない
生き方をしているようです。


  動(yurugi)

 



はこだて

2015-07-14 | 日記
 この森から南へ四十キロ程行くと、函館です。
ここでの用事を早く済ませて、もう一つの目的、千島樺太
アイヌさんの特別展を見るために博物館へ向かいました。

 国の都合で国籍の選択をさせられ、何度も移住を強制さ
れ、その間に多くの人々が亡くなったそうです。

 閑散とした館内で、その気の毒な記録を見ていると、今
起こっている福島や沖縄の事が浮かんだきて、人間はいつ
の時代も同じ事の繰り返しなのだと、それもまた悲しくな
りました。





 函館はそこかしこに綺麗な建物や小径があって、観光コ
ースから外れたところにこそ、変わらぬ「はこだて」の情
緒が残っています。





 短い時間でしたが、久しぶりに真夏の街を楽しみました。
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コロポックル

2015-07-09 | 日記


 コロポックルに出会ったのは、確か小学校三年のときです。子供
達でアイヌの昔話をラジオドラマでやったのです。テレビのない時
代ですから、ラジオドラマが一番の楽しみでした。その時どういう
わけか、コロポックルの役を私がやったのです。
 今では題名もストーリーも忘れてしまいましたが、「アイヌの髭
よ白くなれ~」と叫んだのを覚えています。
 コロポックルは大きな蕗の葉の下にいる、とても小柄な人達で、
我々にはない特別なパワー、神通力持っていました。それには驚き
ましたが、それよりもなによりも、自分達とまったく違う人々が、
この大地で、同じ空の下で暮らしていたことに、ビックリしました。
 どんな人達なのか、お会いしたいというよりも一目見たかったの
です。



 かなり後になってから知ったのですが、コロポックル村とアイヌ
村は、お互いに食べ物を分け合い助け合って、仲よく暮らしていた
そうです。ところがある時もめ事がおきて、それをきっかけにコロ
ポックルはどこかへ移動してしまいました。それっきり二度と姿を
見せません。どこへ行ったのかまるでわかりません。風の噂も聞こ
えてこないのだから、かなり遠くへ行ったようです。



 森を歩いていると、道から外れたずっと奥の方に、もしかしたら
コロポックルさんが戻ってきて、また村を作って笑顔で暮らしてい
いるような気がするのです。うまくいけば、会えるのではないかと
後ろで物音がすると、「もしや!」と振り返ります。
 子供の頃の気持ちを捨てきれないのです。


  動(yurugi)


  

七月

2015-07-03 | 日記


 五日程降り続いた雨がやっと止んで、分厚い雲の割れ目から
懐かしい青空が現れました。 そうだ、夏だ!と気が弾みます。

 葉を揺らす風音と、夏鳥の声が響き渡る森で、真っ先に季節
を謳歌しているのは花達です。









 花や鳥の名前はあまり知りません。なかなか覚えられないの
です。ただ、どうしてこんなにも個性的で自分を主張するのか、
それが不思議なのです。






  動(yurugi)