森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

雪解け

2015-03-26 | 日記
 今朝から、待ちに待った本格的な雪解けが始まりました。
湖面を覆っていた氷は柔らかくなって、雲のような感じです。
この先の一週間は晴れの予報ですから、全部解氷するかもしれません。



 岸部の雪もどんどん解け出して、冬の四か月間モノトーンだった風景が、
いきなり鮮やかなカラーの世界に変化しました。



 森の主役はもちろん木です。
やっと厳しい寒さが終わって「さあ、これからのびのびしましょう」と言ったところです。



 木は長生きです。何百年は普通、中には何千年生きるものもあります。
やがて老いて嵐や雪の重みで倒れます。でも、これで死んだわけではありません。
その根元から実生が成長して、再生というか復活します。
本体は大地に栄養を与えたり、木材となって別な生き方をしていきます。



 雪解け水の傍でフキノトウが顔を出しました。新しい命が現れたら、春です。











2015-03-21 | 日記
 山を下って3km程歩くと駅があります。無人駅です。
列車に乗るわけではないのに、ここが好きで良くきます。ウオーキングの途中でもあるし。



 ホームからぼんやり線路を眺めていて、真っ直ぐに伸びた先に、
日本中の町が繋がっているのだと思うと、不思議な感じになります。



 誰でも必ず自分のドラマを持っているのだけれど。
この駅もその多くの舞台になってきたのでしょうね。

朝焼け

2015-03-18 | 日記
 このところ穏やかな日が続いて、朝焼けを見ることができました。



 お日様はどこからでも昇ります。海から、山川から、ビルの上からも。
この森ではなんと木の根っこから現れます。そして夕方には西側の木の根っこに隠れていきます。



 木はその内部で、死と再生を繰り返しながら何百年も生き続けます。
お日様と木、この変わらない存在とそれを取り巻く生き物たちの世界、この自然な関係が、
いつまでも続くといいですね。




朝日

2015-03-13 | 日記
 この小屋から朝日が見えたのは、本当に久しぶりのことです。
半月ぶり、いやもっと前にちょっと出たのを覚えているぐらい。
車はすっかり埋まって小山になってしまいました。これを動かすのは
大変です。
 
 本能なのか、人も動物も朝日が出るとじっと見つめています。
カラスやトビは、朝日に向かって群れをなして飛んでいき、夕陽に向か
って帰ってきます。

 太古の昔から変わらない生活をくり返してきたのに、いつの頃からか、
人間だけが森を抜けていきました。そして「忙しいのが美徳」の社会
を創りました。スピードと効率を競って慌しく生きるのです。

 人はいったい何処へ向かって走っているのでしょうか。







 

吹雪

2015-03-11 | 日記
 春めいたと、ぬか喜びをしていました。
昨日からの大吹雪で、一気に冬に引き戻されてしまったのです。
「ゴ~」と大音量で切れ間のない樹木の風音が、もう二日も続いています。
森の吹雪で怖いのは、積雪よりも倒木です。家がつぶれるからです。

 こんな大吹雪でも、ちょっと弱まるとシジュカラやウソ達がやってきて、
風に飛ばされながら枝を渡って、餌を探しています。「雪の中で食べるもの
なんかあるのかなぁ」と思うのですが、とにかく小さい鳥は強い!



 北海道の春はまだまだ遠いようです。