森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

森と戦争

2024-05-17 | 日記


 この2~3日は降ったり止んだりのハッキリしないお天気が
続いています。
しかし、暑からず寒からずの心地よい安定した気温のおかげで、
快適な日々が送れています。
雨が長引くと、ついつまらないことを考えて、くよくよしがち
ですが、それも雨上がりの植物の元気さを観ると、いとも簡単に
すっ飛んでしまいます。
人間のメンタルは案外単純なもののようです。

 チューリップは早く咲いて、短い期間に散ってしまうものと、
遅く咲いてかなり長期間、花を保つものとがあります。
種類の別なのか土壌の違いなのか良くわかりませんが、花は
一日でも長く咲き続けてほしいです。



 この森にいても、あさイチの目覚めのニユースは戦争の
ことと政治腐敗のこと、嬉しいニユースといえば昨日大谷君が
ホームランを打ったことだけです。
もし大谷君が故障でもしたら、日本はいったいどうなるので
しょう。
なんとも暗い世の中になるのでしようね。



 ちなみに、現在世界中で戦争をやっている国や地域は56も
あるそうです。
メディアはロシア・ウクライナやイスラエル・パレスチナだけ
しか報道していませんが、アフガニスタン、シリア、リビア、
ミヤンマーなどなど世界の国(196ヵ国)のうち29%で
殺し合っているのです。
しかも戦争における殺人は合法的とされますから、罪に問われ
ません。どころか、たくさん殺した人は英雄として叙勲され、
家は末代まで語り継がれる存在となります。
果たしてこの地球上で、毎日どれ程の人々が戦争で殺されている
のでしょうか。
ネット情報ではそこまでは分かりませんでした。

 戦争の原因はハッキリしています。
宗教の違い、土地や資源を奪う、権力者の利害、文化や民俗性の
違い、政治的な差異、差別、です。
さらに困ったことに、ほぼすべての先進国が戦争ビジネスを展開
しているから、戦争で儲かっているのです。
もちろん日本も例外ではなく、ロシア・ウクライナ戦争が始まって
から重工業三社の業績が向上し、株も高値をつけ続けています。
さらに怖いのは、日本人が朝鮮戦争やベトナム戦争のおかげで
ずいぶん楽に成長できたことを想い出したことです。

 この森に居てもロシア・ウクライナ戦争で急激に変化した
日本経済による物価高とは無縁ではありません。
それは主に燃料と食料の高騰です。
それでも、まだ自然に癒されて暮らしていけるのだから、
幸せなことです。






 
 











ソメイヨシノ終了

2024-05-03 | 日記


 今年も待望の桜の季節がやってきて、ソメイヨシノが一斉に
華やかな薄紅色の花をつけ、まるで雲海のように空間を埋め
尽くしました。
そして一週間もすると今度はドーッと一斉に散りだして、今は
なにもありません。

 このソメイヨシノの花の動きが、特に散り際の潔さが、古く
から日本人の生き方の美学とされてきました。
それ故に「サクラ散る」という言葉がたいへん意味深く、
まるで「大和魂」のように語られてきたのですが、じつは
それは大間違いなのです。

 ソメイヨシノは明治になってから、染井(駒込辺り)の
職人さんが創り出した新種でそれ以前にはなかった桜です。
江戸時代は山桜が主だったから、花はけっこう長い間咲いて
いたようです。
また江戸時代以前の歌人たちが詠んだ「吉野の桜」は
もちろん山桜ですから、ソメイヨシノとはまったく別もの
です。
どうやら、明治になってから「染井」、「吉野」のワードと
新種ソメイヨシノ花の美しさと特性を使って、ある目的の
ために上手なストーリーを作り上げた人がいたようです。
怖いですね。



 北海道では本州のように、桜の下でお花見宴会をする
人はいません。
本州ではみんながこれを楽しみにしていて、会社では
新入社員が場所取りの役割をさせられて、早い時間から
桜の木の下にシートを敷いて、ボンヤリ座っている姿を
見かけます。
こちらで花見宴会をやらない理由はよくわかりません。
たぶん北海道は冷え込むので、飲んでもあまり酔わ
ないし、またトイレも困るし、上品な人が多いせいなの
かもしれません。



 この辺りの町では桜の時期には宴会をやらない
代わりに、中央から歌手を呼んで歌謡ショーを催し
ます。
大物歌手は呼べませんが、齢にもめげずに振袖を着た
お姉さん歌手や、遠の昔の懐メロ歌手たちが登場して、
町民をいっとき夢の世界へいざなってくれます。
彼らにとっても、桜の時期の北海道はいい稼ぎ場に
なっているようです。

森では次から次へと新しい花が咲いてきて、毎朝
起きるのが楽しみになってきました。 
お天気も安定していて、過ごしやすい日々です。