森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

もりのなか

2020-07-26 | 日記


 毎日、雨がふっています。
 ちょっとした止み間に、アリさんとカタツムリさんがであいました。
 
 カタツムリさんは いつものんびりしてていいね
   いや アリさんこそ すばやく動けてうらやましいよ
 
 カタツムリさんは お家をしょって歩くから 好きなところで眠れるんでしょう
 ぼくなんか いくら遠くへきても かならず巣にもどらなきゃいけないから た
 いへんだよ
   いやいや そうでもないんだよ この家おもたくてね ときどき捨ててしま
   いたいこともあるんだ でもそうなると ナメクジさんにまちがわれそうで
   心配なんだ

 じゃあ いちばんいいのは ミツバチさんだね 早くあるくこともできるし 飛
 ぶこともできるんだから
   じゃあ こんどふたりで きいてみよう

 そうしよう そうしよう



 ミツバチさん いつもはりきってはたらいているけど こまったことなんかないん
 でしょう
   いや~ よくきいてくれた じつはどういうわけか わからないけど なかま
   がどんどん へっているんだ 
   だからそのぶん いっしょうけんめいはたらかなきゃいけないんだ まいにち
   かじゅうろうどうで まいっているのさ

 ああ そうなんだ だれにもなやみは あるんだね
 ところで マムシさんは ウツラウツラしているけど こまりごとなんかないんで
 しょう
   それがね ボクの悩みは 毒をもっているから みんなにきらわれることなん
   だ でも毒がないとじぶんを守れないしね
 ああ そうなんだ かわいそうだね



 そういえば いつもみかけるオジサン 害にも益にもならない人のようだけど
 なにをたのしみに生きてるのかなぁ こまりごとはないんだろうか ボクたちで
 ちからになれることはないのかなぁ
   じゃあ こんど きいてみよう

 そうしよう そうしよう

 その時、また雨がふってきました。
 アリさんは、急いで巣穴に戻っていきました。
 カタツムリさんは、家にちじこまって、雨のやむのを待ちました。
 みんな、お日さまの顔を忘れてしまいそうです。


 
      

真夏

2020-07-19 | 日記


 スイレンが賑やかに湖面を飾っています。
 毎年、早春の水芭蕉と真夏のスイレンは、とかく漫然となりがちな森の生活に、
 メリハリを与えてくれます。
 
 しかし、賑やかながらもちょっと淋しさを感じるスイレンを眺めていると、
 「あゝ 今年の夏もピークがきたんだ」と残り半分の夏がいとおしくなります。



 今年はかわいそうにも、子どもたちの夏休みがかなり削られてしまいそうです。
 そんなにいっぱい勉強しなくても、むしろ子どものうちは思いっきり外で遊ん
 だほうが、賢い人になれるような気がしますが、どうでしょう。
 しかし、自分のことを考えると分からなくなります。

 ちなみに、アメリカでは州によって多少の違いはあるものの、子どもの夏休み
 は3か月間です。しかも宿題なし。
 3カ月休んで「そろそろ 学校へいきたいなぁ~」となったころ学校が始まり
 ます。
 ロシアも3カ月と聞いていますから、ヨーロッパの国々も同じようだと思いま
 す。

 どうして日本では3カ月夏休みができないのでしょうか?
 とにかく、子どもは勉強しすぎです。

 日本文化は基本的に「我慢」を賞賛する伝統があるから、きつい仕事や生活に
 も耐えて耐えて、文句ひとついわない生き方が美徳とされてきました。
 もし、3カ月も遊び惚けていたなら、すべての日本人はアホになって、国が亡
 びると危惧しているのでしょうね。偉い人たちは。

 

 明日20日は土用です。
 子どものころは「土用が過ぎたら海は潮が変わるから 泳いじゃだめだよ」と
 いわれたものです。
 内地でも土用が過ぎるとクラゲが出て、刺されて泳げませんでした。
 
 懐かしい想い出がよみがえるのも、真夏のせいです。




 
 
 

夏空

2020-07-11 | 日記


 夏空が夏雲になってきました。
 花たち、生きものたち、そして人も一番よい季節を過ごしています。
 雨上がりの道端に、どんぶり鉢ほどもあるでっかいキノコが、ニョキッと現れました。
 見るからに美味しそうですが、 こわいこわい。

 

 都会ではコロナ禍で、会社の仕事がリモートワークでおこなわれるようになっています。
 しかし地方では、役場以外の人はほとんど現業職ですから、リモートは無理です。
 いずれ、AIロボットが普及すれば可能になるかもしれませんね。

 テレビやラジオの番組も遠隔出演が多くなっています。
 そして番組そのものも、新しい制作ができないのでしょう、古いものの再放送や再編集
 したものを流しています。
 時々ヨーロッパの国々から買ってきたコンテンツが流れますが、なかなか見ごたえがあ
 ります。
 さすがに、芸人たちを集めて大騒ぎする番組は減ったように思います。確かにリモート
 でバカやってもあまり面白くないですよね。



 一方、コロナのことでAIロボットの開発は加速されているようです。
 ロボットなら感染の心配もないし、愚痴も文句もいいません。
 しかし、この調子で人間の感情に近い自律型のものができたらどうなるのでしょう。
 人間に代わってAIロボットが一生懸命働いて、みんなを食べさせてくれるのでしょうか。
 あるいは、人間よりも遥かに頭の良いAIロボットが、人間をこき使うのでしょうか。
 AI自動運転車だって、ウイルスを使ってあるソフトをインプットしたら、たちまち目標
 に向かって自爆攻撃を開始するでしょう。

 そうなったら、古い陳腐なイデオロギーなんかすっ飛んでしまって、新しい格差社会の
 ヒエラルキーができあがるのでしょう。



 カズオイシグロさんが6年ぶりに書き上げたそうです。
 もれ伝わるところでは、人間とAIロボットのお話らしいのですが、出版が楽しみです。
 
 コンチャンの場合は、ITもAIもどうでもいいのです。
 夏はいくらでも餌が食べられるから、あとはとにかく眠いのです。
 この森が、開発と温暖化でぺんぺん草の地にならなければいいのですが。


 
 

 
 
 


 
 

天気予報

2020-07-04 | 日記


 今日の天気予報は晴れだったのに、お昼までは大雨でした。
 予定は急遽変更。おかげで小屋の中での~んびりできました。
 シーグラスで作られたこの鳥は雨を予測して、色を濃くしていきます。
 なんと賢いのでしょう。まるで予報鳥のようです。
 
 オーストラリアのエミューは飛べない鳥ですが、雨の降る土地を予測して時速
 50kmもの速さでそこまで走ります。
 どうやら遠くから雲を見て判断しているらしいのですが、本当のことは分からな
 いそうです。
 身近では、カエルも雨の降る前に鳴き出すし、天気予報のできる賢い生きものは
 まだまだたくさんいるのでしょうね。人間が知らないだけで。



 以前、浜で出会った猫を抱いた漁師さんは「この子は明日の天気ならほぼ当てる
 よ」と言っていました。「三毛のオスなら100%なんだけどね」とも。

 ちなみに今の天気予報のあたる確率は、明日で85%、三日後で75%、一週間
 後だとかなり低下するとのことです。
 長期予報にいたっては、一応出すものの良く分からないそうです。
 そして北海道と沖縄は全国よりもさらに確率が悪いそうです。なぜかこれも良く
 分からないそうですが、地形が関係してるらしいです。

 天気予報はあたってあたり前、外れた時はぶつぶつ言われるから関係者は大変で
 すよね。
 気象衛星やスーパーコンピュータを駆使した現代の科学的な予報の中に、猫や他
 の生きものを取り入れてはどうでしょう。
 猫と楽しく仕事できるし、なにしろ予報が外れても猫のせいにできるんだから。

 ところで明日の天気予報も晴れなんだけれど、あたるのかな?
 働かなくっちゃ、食べるために。