森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

紅葉盛り

2023-10-31 | 日記


 少し前からカエデ類が紅くなり、予想通り今日が紅葉のピーク
となりました。
去年より一週間ほど遅く、しかも紅葉豊作とはいえないかも
しれません。
それでも四方見渡す限り紅、紅の世界です。

 この森の紅葉時期は大変短く、ピークの翌日からザザーッと音を
たてて落葉していきます。
まるで、なにかに追い立てられるように。
冬の足音はまだ遠くにありますが、雪虫が舞っていますので、初雪
は近いのかもしれません。
今日はうっすらと朝霜が降りていました。
そんななかでも、元気におおきな花びらを開いて迎えてくれた花が
ありました。
いつまでがんばるのか、見届けたいと思います。



 数日前に、日本のGDPがドイツに追い越されたとの報道が
あってビックリしました。
以前から2025年ごろにはインドに抜かれると聞いていたので
まあしかたがない、なんせインドは日本の10倍も人口があるん
だから、と思っていたのですが、ドイツに抜かれるとはほんとうに
タマゲテしまいました。
 というのも、ドイツは同じ敗戦国でありながら日本とは違って
完全な独立国として戦後の復興を歩んできました。
国家は分断され、首都ベルリンも東西の壁が築かれて、多大な
戦後賠償にあえいできたのです。
それがやっと落ち着いてきた今から35年前に、今度は東西の壁
が崩壊し、財政破綻寸前だった東ドイツ統合したのです。
 あの時の西ドイツは人口は日本の半分の6千万人で、GDPも
日本の半分ほどだったのを覚えています。
それが2千万人もの東ドイツ人を受け入れて、西ドイツは一体
どうなっちゃうのだろう、というのが世界中の関心事でした。
当然経済は低迷し、長いあいだ「欧州の病人」といわれていた
ものです。
それが今は世界一働かない国といわれ、多くの企業で有給休暇は
40日、取得率100%、土日祝祭日を入れると年間150日の
休日、実に年間の半分近くを休んでいて働いていないのです。
しかも国土は日本よりも狭く、人口は3分の2、これといった
資源もなく、最近はロシアから天然ガスを止められて困っていた、
そんな国がなんで日本より国民総生産が高いのですか。

 どう考えてもキツネにつままれたようで、納得できません。
戦後自分たちが必死で働いてきたのは、一体何だったのでしょうか。



 真っ紅な森の中で年寄りが憤ってもしかたがないです。
今は、心穏やかに落ちる葉っぱを眺めることです。
それが身体にいちばんよいのです。

 今週は文化の日、来週は立冬、時間だけが急加速されて
通り抜けていきます。













 

急に雪

2023-10-22 | 日記


 この4日間雨が降り続いて、気温もぐっと下がりました。
今朝の森の気温は2℃で、駒ケ岳も僅かに冠雪していました。
すでに横津岳は昨日初冠雪しましたし、旭川では平地に初雪
でした。
札幌は今朝初氷だそうです。
ちょっと前まで記録的な暑さだったのに、急にこの寒さですから
夏から秋をすっ飛ばして、いきなり冬になったようなものです。
体調管理がたいへんでオロオロしています。
そんな人間をしりめに、冷え込んだ森の中でいまだに咲き続けて
いる花がありました。
なんと強いのでしょう。



 今年の紅葉はずいぶん遅いです。
例年なら今頃が紅葉のピークなのですが、まだ七分といった
ところでしょうか。
この調子では月末あたりが見ごろのようです。
森の初雪も近そうですから、そうなれば紅葉に真っ白な雪が
見られるかもしれません。
ささやかな楽しみです。



 聞くところによると、来年から「森林環境税」として
年間千円徴収されるそうです。
使い道は良くわかりませんが、森林に囲まれて生きている
自分にとって、なにかいいことがあるのでしょうか。
なんでも、国民の花粉症対策として使うとのことですが
具体的になにをするのかは、よくわかっていません。
とりあえず全国のスギの木を20%切り倒すそうですが、
それで解決すると思われません。
花粉症の原因はスギだけではなく、ヒノキやブタクサなど
さまざまな植物があげられているのですから。
 
 結局は以前誰かがマスクを配ったように、ゴーグルを
配ってハイおしまい。
あとはどこかに消える税になっていくのでしょうか。
花粉症の人々の医療費を負担するのならいいのですが、
そんなこと考えてはいないでしょう。

 さあ、森に初雪がくる前にタイヤ交換しておかなくっちゃ。



 





















ドングリ異変

2023-10-14 | 日記


 秋が深まっています。
朝晩はまだ二桁気温ですが、来週からは10℃以下の一桁気温に
なりそうです。
やっとツタの紅葉が始まりました。
今年は暑い日が続いたせいか、全体的に紅葉が遅くなっています。
カエデ類が紅くなるのは、ずいぶん先のようです。



 この秋は、元気なキノコたちの姿がいつもの年より多く見られ、
外歩きの人に楽しみを加えてくれました。
そのキノコさんも、昨日あたりから急に少なくなりました。
もうそろそろ終わるのかと思うと、少し淋しくなります。
まあ、来年も間違いなく来てくれるのですから、それまでの
ことなのですが、最近の気象変動を考えるとちょっと不安に
なります。
しかしそれよりも、自分のほうは大丈夫なのか、もっと不安に
なります。



 この秋はなぜか、ドングリがたいへん少ないのです。
いつもの年なら今頃は、道いっぱい敷き詰めたようにドングリが
落ちているのですが、今年は道端に少々散らばっている程度です。
やはり初秋が暑かったせいなのか、ナラ枯れが酷かったせいなのか
よく分かりませんが、時々まだ熟していない青いままのドングリが
落ちているのを見ると、なにか人には感じられないものが作用して
いると思われます。
 
 先日のニュースでは、今年は知床の川にカラフトマスがまったく
きていないそうです。
これを食べて生きているヒグマが、川の中にまで潜って必死で探して
いる映像がでていましたが、やせ細った体がかわいそうになりました。
しかも、知床でも今年はドングリが大凶作だそうです。
ドングリを大量に食べて冬眠するヒグマにとっては、まさに
ダブルパンチです。
すでに、今年生まれた子グマの7割以上が死んでいるそうです。
 なにか不気味なものが、ヒタヒタと近づいているような気がして
なりません。

 新しい戦争が始まったから、さらに地球温暖化は加速されていく
のでしょう。
しかも、これをきっかけにさらに別な戦争が始まらないとも
かぎりません。
その火種は世界中でいくらでもあるのですから。
いやはや、やっとコロナが終わったと思ったら、今度は戦争ですか。
日本も台湾有事には参戦するといきまいていますから、第三次
世界大戦に発展しなければいいのですが。

 どうやら、今の秋を楽しむのがいちばん賢いようです。










 








 





イワシの日

2023-10-04 | 日記


 10月に入ったな、と思ったら急に涼しくなり、やっと北海道
の秋らしい秋がやってきました。
葉っぱたちも、そのまま落ちるものと紅くなるものとに分かれて
きました。
この森は落葉広葉樹林なので、最終的にはほとんどの葉が落ちて
スカスカの樹木群になってしまいます。
針葉樹としてはカラマツがあるのですが、これまた珍しい落葉
針葉樹なので、常緑樹としては少ないトドマツだけになります。
緑の少ない冬場はちょっと淋しいですが、そのぶん秋の紅葉は
すばらしいものです。



 朝のラジオで「今日10月4日はイワシの日で~す」と
いっていました。
語呂合わせでそうういことにしたようですが、ここ道南では
以前あれほど獲れたイワシは、今はほとんどいなくなり
ました。
代わってブリ漁が絶好調です。
イワシは今は道東の釧路や根室で、サンマが獲れなくなった
代わりに大豊漁となっています。

 その昔、イワシは北海道民の生活の味方でした。
メザシにしたり煮つけたりして、とにかく良く食べたものです。
しかし今の北海道では、イワシを食べる習慣はなくなりました。
たぶん、手間がかかるから敬遠されたのだと思います。
一方ブリは道民になじみの薄い魚で、調理法が良くわからない
せいか、なかなか食卓に上がらないようです。
結果的に北海道で獲れたイワシもブリも、その行き場がなく
ほとんどが肥料に加工されているそうです。
なんともったいないことでしょう。



 夕方のラジオで「今日10月4日は投資の日で~す」と
いっていました。
国は国民が貯金し過ぎて困ってしまい、これをなんとか市場
へ回して、経済の活性化を促そうとしているのです。
また、紙幣印刷枚数と市場流通枚数を計算すると、メチャクチャ
な量のたんす預金があるとして、眠っているこれを引っ張り出
そうとしているのですが、なかなか妙案が見つかりません。
旧札を新札に交換させないとか、インフレを加速させて貨幣価値
をチャラにするとか、終戦後行った手法を考えているようですが
副作用が大き過ぎてなかなかまとまらないようです。
これからは、たくさん持っている人は大変な時代になります。
財産税も検討しているようですから。
何もない自分は気楽なものですが。



 湖畔道に降りると、貸自転車に乗った人々が多くみられました。
大沼観光もやっとコロナ前に戻ったようで、週末の三連休は今年の
人出のピークになりそうです。
紅葉にはまだ早いですが、四年ぶりにマスクを外して、清々しい
湖畔の森の空気を存分に味わっていただきたいです。