森人 もりと

森では人も生きものも ゆっくり流れる時間を生きています

冬が来た

2015-11-27 | 日記
 予想していたとはいえ、三日前にドカンと来た雪で、いきなりこんな景色になっ
てしまいました。



 これから四月半ばまで、この小屋に籠って仕事と生活です。車の走れる時を見計
らって街へでます。食料や日用品を多めに買い込んで、備蓄するのです。
 来週はもう十二月、師走だと思うと、何もないのにソワソワしてくるのは何故で
しょう。



 さあ、今年はどんな冬になるのかなぁ。
 去年は大雪でした、北側は軒まで埋まったのです。今年は雪が少なく、太陽がい
っぱい顔を出してくれるといいのですが。


                              動(yurugi)


 


はこだて 2

2015-11-23 | 日記
 「背伸びして見る海峡を♪ 今日も汽笛が遠ざかる~♪」
 年老いたオッチャンにとって、函館といえば「連絡船」「北洋漁業」そしてこの「港
町ブルース」です。



 連絡船出港の時は、五色の紙テープを互いに握りしめて、別れを惜しんだものです。
内地へ行ったら、今度はいつ会えるかわからない。それほど東京は遠かったのです。ド
ラが鳴るともう一気に涙が溢れ出ました。「涙の連絡船」なんて歌があるくらいですか
ら。
 逆に函館へ戻る時は、上野から十数時間汽車に揺られた疲れも忘れて、青森駅の長い
ホームを連絡船の桟橋に向かって、突っ走ったのを覚えています。
 


 トンネルができてから連絡船は廃止になり、同時に海峡はただの海になりました。中
央へ行くには、航空機が便利ですし、春には新幹線も開通します。

 ところで今の函館のイメージはなんでしょうか。「観光地」「いか」「朝市」なので
しょうか。どうもオッチャンには浮かんできません。

 折しも雪の降る直前の函館に半日の時間が取れました。五十年前の懐かしい生活圏を
尋ね歩いて昭和の名残りを探してみました。



 港越しの駒ケ岳がうっすらと浮かんでいました。



 今も丁寧に使われている文化住宅です。住んでいる方の几帳面さが感じられます。









 とにかく猫とスズメの多い街でした。それは今も変わらないようです。

 短い時間の中でもまだまだたくさんの「オッチャンの函館」が見つかりました。いつ
か時間を作って、古い函館探しを目的に尋ねてみようと思います。



 「あなたにあげた夜を返して♪ みなと、港はこだて 通り雨~♪」
 残念ながらこのフレーズの意味が、今でもよく分からないのです。
                                動(yurugi)








霜月

2015-11-16 | 日記


 樹木はすっかり葉を落しました。
 そのせいで数か月ぶりに、この小屋から朝焼け、夕焼けを見ることができるよう
になりました。お天気と生活を愛するオッチャンにとって大変ありがたいことです。


                                朝焼け

 晴れた日には「どんな綺麗なスペクタルが見られるのだろう」と、東窓で朝日の
登るのを待ちます。西窓で夕日を眺める時は、名残りでいつまでもカーテンを引け
ずにいます。特に雨上がりや、強い風の吹き荒れた後の、朝夕焼けはすばらしいも
のです。そんな時、森の生き物たちは皆感動して、いつまでも空を見上げています。


                                夕焼け

 このところ例年に比べて、暖かい日が続いています。今頃まで作業ができるので
すから大助かりです。去年ならもう何度も雪が降った筈です。とはいっても、いつ
ドカンとくるのか分からないので、用心に越したことはありません。



 霜月の森は美しく、寂しく、清澄です。 そして確実に冬に向かっています。


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白鳥

2015-11-06 | 日記


 白鳥が来ると、湖の雰囲気が静から動に変わります。
世界中の民話や童話に登場する、静かで優美なイメージとはちょっと違って、活発
に動き回ります。なにしろ体が大きいから、派手で目立ちます。そして、その声の
デカいこと、湖周辺に響き渡り、時には喧しいことさえあります。
 


 昔から、「白鳥が北から来る」とか「燕が南へ帰る」などと言いますが、本当は
どこなのかその場所を知る人はいません。図鑑によると、白鳥はユーラシア大陸の
北側から来て、燕はインドネシアあたりへ帰るとのこと、ビックリします。しかも
毎年正確に行き来するのですから、これはもう特別な力を授かったとしか言いよう
がありません。とにかく、スケールの大きな生き物たちです。

 他の鳥たちも触発されたかのように、忙しく泳いでいます。



 
 立冬まじかのこの森では、時々青空に白いお月さんを見ることができます。当然
鳥たちも見ていて、旅の役に立てているのかもしれません。


                              動(yurugi)

 

 
 

 

落葉

2015-11-01 | 日記


 ひたすら落葉です。風が吹くとザザーッと葉の触れ合う音がして、まとまって
地上に降ってきます。

 山が白くなったら、ちょっと緊張します。この森でもいつ雪が降るか分からな
いから。「もう冬タイヤに変えなくちゃ、ワイパーもね、そうそうマキがまだ一
冬分できていないなぁ」など、遅れている冬支度に気が焦ります。





 笹ノ花? いや、笹に紅葉が落ちて、風が吹くまでの一休みです。





 近くの村です。やるべきことをやり終えた充実感が伝わってきました。


                              動(yurugi)