高江雅人  竹工芸職人の独り言  竹工房オンセ

高江雅人  竹工芸を初めて37年、徒然なる出来事をアップしています。

山形県物産展

2008年06月09日 07時21分35秒 | 職人仲間

6月4日から10日まで、横浜高島屋で「山形県物産展」が行われている。私はもう一階下の7階の特選売り場での展開である。今年の山形物産展は大変好調で、好調と言うよりは爆発的勢いだそうだ。今の所、食品部門は前年比50%アップ、とは驚異的な数字である。工芸部門は苦戦しているそうだが?

何故、こんなに集客が出来ているのだろう? 売り上げを上げるためにはお客様に入ってもらわなければ、話にならない。当然、高島屋の広告などの告知も大々的にテレビ局などの取材もどんどん活用して、宣伝してくれている。

話を聞いてみると、食品部門のリーダー的業者が全体を一つに纏め上げているそうだ。以前は県の物産協会によって運営されていたのだが、ご多分に漏れず、やはり、親方日の丸の会社がやっても、現実的にはほとんど結果を出す事が出来ない。どうしても、役人的な「可も無く、不可も無く」的な発想から出る事が出来ないのだ。酷い所になると、業者の足を引っ張るような輩が居るような時もある。まー、長年かけて、染み付いてしまった公務員体質は致し方が無い。

そこで、協会に反旗を翻した業者が集まって今回の「山形物産展」を運営しているそうだ。「此処で、売り上げを作って、結果を出せば、何処のデパートにでも入っていける。自分たちで自分たちの売り場を作って行こう!」と激を飛ばして、みんなが一つになって頑張っているそうだ。「民間の活力」とはこんな所から出るのだろう。結局は意識の問題である。

68_002 昨日は、山形の「しな織り」の石田さんと会食をした。彼はほとんどお酒を呑まないのだが、私の誘いにはお付き合いしてくれる。年も、ほぼ同じ、お客様の客層も大変似ており、経営規模もほぼ同じくらい、と大変共通項が多いこともあり、こうやって、久しぶりにお会いした時は、情報交換も兼ねて、お互いの本音の所の悩み事や 迷っている事、又、将来に向けての夢などを語り合い、お互いに元気を貰っている。

「しな織り」とは日本3大古代布 (沖縄の芭蕉布、静岡の葛布とならんで)の一つと言われている。化学繊維の登場や、生活様式の変化に伴い次第に産業として衰退してしまった「しな織り」を現代に産業として復活できるよう、自分の経営を通して活動している。こういったことも、保護産業になってしまってはダメで、産業として、経営的にも利益が上げれるような商売に育て上げていかなくてはならないのだ。行政には、それらのサポートをお願いしたいものだ。

竹工房オンセ

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