ピカピカの一年生と いうにはちょっと、とうがたっているが?今年工房に入った新人さんたち。3人とも別府の訓練校で竹の基礎技術はバッチリ習得して来ている。ハズ、
まずはお手並み拝見。ざっくりしたタイプの花篭を作らせることにした。最初に練習用に3個分材料を取らせ、ヒゴ取りから編み上げ、手付けと教えていく。どの籠を作るにしても全体の流れが判らないと今の作業の段取りが付け難いからだ。一通り、失敗しながら3個作ってもらった。
この花篭を作るのだが思うように形が取れない。まず、材料のヒゴ取りが一番の問題である。巾1センチ、厚み1.4ミリのヒゴを手加減だけで取りきらなくてはならない、それを2枚に剥いで編みヒゴが出来上がる。まだ、ヒゴの厚みにばらつきがあり、強い部分と弱い部分があると編むときに凸凹して上手く形が作れない。薄くきれいに剥ぎきらないので、ヒゴが強すぎると盛り上がった肩が張ったような籠になる。苦労して、失敗して、体で思えていくしか無いのですよね。
さー、全体の流れが判ったら、本番の籠作り。「これを30個づつ、作ってください」「えー」「うーん。」 今まで、一つの作品を何十個も作ったことは無く、戸惑っている。同じ大きさの同じ表情で作る事は始めてである。どんな籠でも「最低100個は作らないと自分の物にならない!」私が作る時は一度にに30個分ずつ、材料取り、編み上げ、手付けと進めていくのだが、まだ、どんな籠ができるかわからない新人さんには取り合えず10個分ずつ材料を取り、編み上げたところで検品、刺しヒゴをしてもう一度チェック、その都度、悪いところを指摘して作り直し、当然良い物だけしか次の工程に進めれない。繰り返し、繰り返しするしか無いのだ。
新人さん一人一人については、おいおい紹介することになります。