ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

インド旅(ジャイサルメール、キャメルサファリ編)

2023-08-09 00:24:15 | 旅行(海外)
かつてはインドの西の辺境と言われたジャイサルメールも、数年前から飛行機が飛び随分行きやすくなったようだ。
けれどAIRは冬のシーズン中のみで、夏場は飛んでいない。私たちはムンバイからエアーとバスの組み合わせでやってきたが、ムンバイから直通の列車が1日1本、17時間で結んでいる。けれど時間帯が悪く効率を考えるとちょっと使えなかった。

上空から見るとタール砂漠の中にあるオアシス都市にも見えるけれど、完全な砂砂漠ではないのでオアシスのイメージとはちょっと違う気がする。町は城壁があり城壁内とその周囲はどこを撮っても絵になる感じ。まさに中世の町そのもの、インドというよりどこか中東の国にいるような感覚に陥る。近代的なビルもなく発展からは取り残された感じがプンプンする。多分それが居心地の良さに繋がっているんだと思う。程よくツーリスティックなのも良い。長旅の途中なら1週間は居たかもしれない。

付いてすぐに宿のすぐ近くにあったレンタルバイクを借りる。城壁内へ行くには急坂の連続だし、暑いので疲れを防ぐにも役立つ。3ケツは大変だったけれど、夏のジャイサルメールには絶対おすすめ。もちろん交通ルールなど何もないに等しいので運転には十分注意が必要です。まずはここを発つ列車の切符を買いに町外れにある駅に向かう。ちなみにウーバーなどの配車アプリはこの町でも未だ使えなかった。こういう町では特にバイクは効力を発揮する。

インドで列車の切符を買うのも22年ぶりだ。記入用紙をもらい3日後のデリー行き、エアコン2等寝台の上段を3つ無事に確保。デリーまで1人1800ルピー(3240円)だった。18時間の距離を思うと、まだまだインドの鉄道は安いと思う。これでエアコンなしならこの半分くらいになる。夏はちょっと選択の余地はないけれど…。これで2か月半前、タイのチェンマイ駅でバンコク行きの夜行列車に乗り込む旅行者を見て以来、夜汽車の旅がしたいとの願いがようやく叶う。

次は明日からのキャメルサファリの手配。目ぼしを付けていた旅行社へ向かう。この時期はオフシーズンなのでどんな手配でも前日でOK。これが10月からのオンシーズンになるとこうはいかないらしい。この町に来るほとんどの旅行者はこのキャメルサファリがお目当て。サファリはここから車で1時間ほど西へ行った小さな村からラクダの背に乗って2時間、着いた砂漠の真ん中にベットを置き、そこに一晩泊って翌日また同じ行程で帰ってくるというもの。ラクダ使いのお兄さんが作ってくれる朝夕食付。夜は満天の星空の下で眠り、朝は夜明けとともに起きる。まさにネーチャートラベリングだ。ご予算1人2200ルピー(3960円)ほど。

でもこれ私一人だったら、多分行かない。

ちょっと考えてみてほしい。ラクダの2時間はまだ許せる。けれど往復で考えれば4時間だ。決して乗り心地の良くない動物の背中に4時間は長すぎる。まず腰がやられる。で、砂漠でベットだけ?ということは壁も屋根もないということ。つまり風が吹いたら砂まみれだし、寒ければ眠れないはず。風邪だって引きかねない。満天の星空?はどこにそんな保証があるのか?曇りの日や満月や新月なら明るくて星など見えない。この辺は行く前から予測可能だ。けれど妻と娘は行かないなど考えられないほど盛り上がっている。

で、仕方なく参加する。

そして案の定、ラクダは辛かったし、腰が酷く痛かった。1時間がマックスだと思う。満天の星空はやはり月が明るくてほとんど見えなかったし、夜は強い風がひと晩中吹いて、毛布もあったが、屋内ならどこでも眠れる私はほとんど眠れなかった。明け方にうとうとし始めたと思ったら、今度は朝日が眩しく眠れない。これには腹が立つほどだった。これでわかったことは、私にはホームレスには向かないということ。そんな私をよそに妻と娘は熟睡していた。

個人的にはキャメルサファリはお勧めできない。冬ならテントを借りてもマジで寒いだろうし、間違いなく体を壊すと思う。辛い環境に耐えるのが好きな人には良いかも。私にとっては罰ゲームに近かった。ちなみにラクダ使いのお兄ちゃんが作るご飯も大変不味い。カレーは辛すぎだしマギーの麺類も煮物かと思うほど茹で過ぎで流動食かと思うほど。ちなみにサファリはアメリカ帰りのインド人大家族と一緒の混載ツアーだった。これは別に問題ないけれど…。

SNSで行った人の記事を見ると、多くの人が楽しかったとか素晴らしかったとか賞賛するものばかりだった。これ絶対、無理してると思う。あれほどノリノリだった妻と娘もそこまで否定はしないけれど、一度で充分だと言っている。

思い出を美化するのは自由だが、正直な感想もほしいところです。

つづく…
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