ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

アフリカ横断

2023-08-21 13:24:37 | 時事(国内)
ひろゆきが何かの企画で「アフリカ横断」をやっている。

ナミブ砂漠からインド洋まで予算10万円の陸路の旅みたいなのがテーマだ。なんだか昔やっていた「電波少年」の企画みたいだ。あれはたしかヒッチハイクが原則で香港からロンドンを目指す相当過酷なロケだったと思うが、それと比べるとこれはかなり中途半端な感じで、辛さも悲壮感もあまり感じない。今の若者がこういうのを見て、「楽しそうだなとかやってみたいな…」とか、果たして思うのかどうかちょっと疑問だが、それは置いておいて、私自身、見ているとこういう旅に出たくなっている。

スタート地点とゴールをとりあえず決めて出かける。これが良い。期間は未定だとなおさらいいし、お金が尽きたらとか飽きるまででもいい。途中寄り道して大回りしてとか、どんどん伸びていくのも、それはそれで楽しい。

それにしても、外国での日本人の存在感はどんどん無くなるばかりだ。先日、滞在していたインドのジャイサルメール、城壁の中にいくつのも安宿があった。そのうちのひとつの宿の壁には、宿泊した旅行者が自分の国の国旗を描いていた。多くの国の国旗があるのに、日本はなかった。またバックパッカーが立ち寄りそうな食堂には、様々な国の言葉で「welcome」と書かれた文字があるのに、日本の「ようこそ」はなかった。たまたまかもしれないけれど…。これらはコロナ禍以前に書かれていたはずで、コロナが原因ではないんだろうなと思う。もうすでにしばらく前から、日本人は外国に行かなくなっていて、それが想像以上に早まっていたのかなという気がしている。

タイでも急速にバンコクやチェンマイ市内の表示から日本語が消えつつある。英語、中国語、韓国語はあってもだ。日本人が日本を出なくなっているその理由を円安と諸外国の物価高に求める人は多い。でも多分、それは一因に過ぎず、今の若者には、もうリアルな非日常とか異文化体験とか、かつてあったそういう旅の位置付けとか意味合いなんかに興味が持てなくなったんじゃないかと思っている。ネット社会はあっという間にこれまでの価値観を変えてしまう。旅や旅行も数あるうちの娯楽のコンテンツの一つのような感覚で捉えるとすれば、飽きるとか、もうしばらくいいやとか、単に外国に行くだけでは満たされないとか、そういう理由で行かない人もいるのかなと、勝手に思っている。

加えて年寄りは、はじめこそ旅行への渇望を口にする人が多かったが、コロナ禍でいつ旅が可能になるのかもわからない中で、その日常を受け入れ、すっかりそれに馴染んでしまった。お金は充分あっても、「もう年だし、出かけるなら身近な国内でいいや…」そういう流れで、日本人の出国者は増えていないのではないか。というか、今後も、もうかつてのような戻りはないんだろうなと思う。

せめてあと一回、無期限無制限の旅をしてから人生を終わりたい。それが出来れば、もう旅に未練はない。と、今のところ思う。

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