ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

ギリシャ・コルフ島(1)

2019-08-07 00:31:00 | 旅行(海外)
昨年のアイスランドへの旅の足に続き、再び、アエロフロートでモスクワ経由でアテネへ。空港のターミナルを出ると、深夜0時ちょうど。この日は、空港の隣接ホテルで就寝。

翌朝、アテネからコルフ島へ飛んだ。コルフ島はギリシャ北西にあるイオニア海に面した島でアテネからちょうど1時間。西にはすぐにアルバニアが迫っている。ギリシャの島といえば、エーゲ海に浮かぶサントリーニとかミコノス島が有名だが、コルフ島は日本人にとってまったく馴染みがないと思われる。現に日本人どころかアジア人はほとんど見かけなかった。

ここに来るのはほぼヨーロッパ人、中でもイタリア人、次いで東欧や北欧の人が多いらしい。島の中心部は小道が連なる中世の街並みが、程よくメンテナンスされて残っている。車が入って来れないところも多いので、ふらふら散歩するにはちょうどいい。ただ、土産物屋や旅行者相手の店が多く、ちょっと騒々しい。

空港に着くと、早々、車を借りる。ケチって韓国車ヒュンダイのマニュアル車を借りたのがいけなかった。左ハンドルのマニュアル車、つまり右手でギアをやりくりしなければならない。しかもコルフ島は道が狭い。さらに車も多い。で、なんといっても駐車スペースが狭い。皆、どうやって止めたのかと思うほど、ぴったりの縦列駐車で止めるのだ。出すときに、前後の車をゆっくりバンバーで押さねば出れないほど。これは適度な車間距離をキープする日本人には、ストレス以外の何物でもない。まだ、傷だらけの車なのでよかったが、これが新車だと、相当、心臓に悪いはず。

中心地から車で40分ほど行くと、透明感溢れるビーチと海産物の美味しい店が連なる小さな町に到着。「おいしい海産物…」早々、同行者のリクエストに答える。タコにエビ、イカのグリルと豚肉の串焼きやサラダなどギリシャの代表的な料理をいくつか。料理の名前などまったく興味がないのでどうしても覚えられないが、価格は思ったより安い。エビのグリル、中サイズ5本でおよそ1000円。中サイズのタコ800円と島価格なのか?

食事が済むと、妻と子供はビーチへ。同行者をカフェへ案内し、私は一人で散歩に出かける。スーパーに入り、卵やハム、フルーツなどの明日の朝食の買い物をする。コルフ島ではホテルではなく、アパートメントを借りたので、基本、朝は自炊だ。卵は6個入りで150円、ハムは10枚入り360円とやや高めだが、野菜と果物、ヨーグルトとアイスクリームは日本のおよそ7割ほどの価格だった。

ギリシャはEUのお荷物的存在だが、物価は北ヨーロッパと比べると格段に安い。昔、来たときは「ドラクマ」という通貨で、お隣のトルコと同様インフレ通貨だった。まだ冷戦時代だったが、東欧諸国でも歓迎されず、いわゆる「出国時までに使い果たすべき」クズ通貨だった。ユーロに統合されてから随分、物価が上がったと言われていたが、それでもこんなものなのかとちょっと意外だった。

それでもギリシャは一応、先進国だ。ただ一見するとマレーシア程度の経済規模の国にしか見えない。キャッシュレスもまったく進んでおらず、カード払いよりも現金の方が主流に見えた。アテネを含めても車は旧型が多いし、ビルも近代化とは程遠い。どこか1980年代くらいで時間が止まってしまっているかのような印象を受ける。落書きも多いし、どこもかしこも寂れ感が漂っていた。

もっとも私的には、逆にこの期待を裏切らない寂れ感が良かったと思っているが…。

この日は、夕方までここにいて、その後、町の中心に借りたアパートメントに帰った。アパートは中世の街並みのど真ん中にあり、この建物自体も世界遺産になっていた。10畳ほどの2ベッドルームに広いリビングとキッチン、洗濯機もついている。古いが雰囲気は良かった。

こうして、コルフ島の初日は終わった。



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