5月15日 映画「わが母の記」を見てきました。
雨の日、友達と新宿で会って、前から約束していた映画を
見に行って来ました。
久しぶりに珠玉の日本映画を見ました。
昭和の文豪、井上靖の自らの人生、家族との実話を題材にした
原作を映画化したものです。
老いて次第に記憶を失っていく母。その母に捨てられたと思い続けて
生きてきた小説家。しかし母は認知症が進んでおり、深い話が出来る
状態ではなくなったのです。
樹木希林の老いの演技の見事さは貫禄で 圧倒されました。
役所広司は熱演。孫の琴子を演じる宮崎あおいは父に反発しながらも
祖母との間をつなごうとする自然な演技がよかったです。
自宅シーンの撮影は、東京・世田谷の井上靖邸で行われたそうで、
家族が揃って食事をとった居間や、名作の生まれた書斎がそのまま
再現されていて、1960年代の日本の裕福な家族の生活を垣間見ら
れました。
この映画、認知症や年老いた父母を持つ家族の道しるべになれば
イイナ~とか、「孝行したいときには親はなし」 と 言いますから、
若い人にこそ この映画を見てほしいものだと思いました。
認知症予備軍の私たちはどうしようか?・・・と、お昼はちょっと
しめりがちになりましたけどね。
物語に彩りを添える風景。伊豆・湯ヶ島のわさび田、軽井沢、富士が
見える海。美しい いつまでも残したい日本の風景にも出会えました。