![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/53/26/f97f1007501d008e96152b54b5ea6df1.jpg)
《『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)の表紙》
さて、植木氏の「譬喩品」の解説はおおよそ次のように続く。
彼(舎利弗のこと)は釈尊の言葉に納得し、ここで舎利弗に対して授記がなされたのだが、この段階で釈尊の説法を理解したのは舎利弗一人だけだった。
〈『100分de名著『法華経』』(植木雅俊著、NHK出版)37p~〉そこで釈尊が説いたのが「三者火宅の譬え」 であり、それは次のような譬えだ同氏はいう。
ある資産家が豪邸に住んでいました。…(投稿者略)…家が火事になりました。…(投稿者略)…子どもたちはまだ家の中にいます。火事はいかに危険なものかを知らないため、父親がいくら外から「逃げなさい」と言っても遊びに夢中になって耳を貸そうとしないのです。
さて、どうするか。「そうだ、息子たちが日頃から欲しがっていたものがあった。おもちゃの羊の車と、鹿の車と、牛の車だ」と資産家は思い出し、それらをあげるから外に出てくるようにと言います。すると子どもたちはわれ先にと飛び出してきました。…(投稿者略)…――「三者火宅の譬え」 はそんな話です。
火事になった家は苦しみに満ちた現実世界を意味します。同様に、遊びに夢中になっている子どもたちは刹那主義的な生き方で六道輪廻している衆生、資産家は如来、おもちゃの鹿の車・羊の車・牛の車はそれぞれ、声聞乗・独覚乗・菩薩乗、そして本物の牛の車(大白牛車)は一仏乗の譬喩です。
続けて釈尊は言います。
〈〃38p〉さて、どうするか。「そうだ、息子たちが日頃から欲しがっていたものがあった。おもちゃの羊の車と、鹿の車と、牛の車だ」と資産家は思い出し、それらをあげるから外に出てくるようにと言います。すると子どもたちはわれ先にと飛び出してきました。…(投稿者略)…――「三者火宅の譬え」 はそんな話です。
火事になった家は苦しみに満ちた現実世界を意味します。同様に、遊びに夢中になっている子どもたちは刹那主義的な生き方で六道輪廻している衆生、資産家は如来、おもちゃの鹿の車・羊の車・牛の車はそれぞれ、声聞乗・独覚乗・菩薩乗、そして本物の牛の車(大白牛車)は一仏乗の譬喩です。
続けて釈尊は言います。
「…(投稿者略)…巧みなる方便という智慧によって、屋根と覆いが燃え上がっている老朽化した邸宅のようなこの三界から衆生を脱出させるために、三つの乗り物、すなわち声門のための乗り物(声門乗)、独覚果に到る乗り物(独覚乗)、菩薩のための乗り物(菩薩乗)を示されるのである」
そして植木氏は、
ここで釈尊は、超能力や神がかり的な救済を説いたのではなく、方便などの言葉を駆使して、子どもたちの自覚的行動を促したのです。
〈〃39p〉と解説し、「三者火宅の譬え」 の意味するところを下表のようにまとめていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/80/51985dedc2c95a04926baf362e4e9e42.jpg)
〈〃39p〉
さて、私にとってはまだまだ解らないことだらけだ。しかし、この「三者火宅の譬え」という用語自体はかつて見たことがあり、こうしてその中身だけはまず知ることができた。そして、釈尊はこのような具体的な譬えを用いて説明していたのだということも知り、少しずつ法華経に対する拒否感が私になくなってきている。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/book_mov.gif)
前へ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/book_mov.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kuma_wel.gif)
”みちのくの山野草”のトップに戻る。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kaeru_thank.gif)
《『本統の賢治と本当の露』の広告 》(平成30年5月1日付『岩手日報』一面下段)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/8b/773aa6bc915f0b419a7f1631df95a021.jpg)
この度、『本統の賢治と本当の露』(鈴木守著、ツーワンライフ出版、定価(本体価格1,500円+税))
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3e/89/cbe9a64a13d7552a2adf7fc9d5470830.jpg)
を出版いたしましたのでご案内申し上げます。
本書は、「仮説検証型研究」という手法によって、「羅須地人協会時代」を中心にして、この約10年間をかけて研究し続けてきたことをまとめたものです。
現在、岩手県内の書店やアマゾン等でネット販売されおりますのでどうぞお買い求め下さい。
あるいは、葉書か電話にて、『本統の賢治と本当の露』を入手したい旨のお申し込みを下記宛にしていただければ、まず本書を郵送いたします。到着後、その代金分として1,620円(本体価格1,500円+税120円、送料無料)分の郵便切手をお送り下さい。
〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木守
電話 0198-24-9813
なお、〈目次〉は以下のとおりです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/1e/47/5d6e0b367182e54cee8c88eaafc0b0d9.png)
******************************************【鈴木 守既刊案内】*****************************************
☆『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』 ☆『宮澤賢治と高瀬露』(上田哲との共著) ★『「羅須地人協会時代」検証』(電子出版)![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/15/5a80598bbcac120b51bd44cddcf1ee92.png)
☆『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』 ☆『羅須地人協会の真実-賢治昭和二年の上京-』 ☆『羅須地人協会の終焉-その真実-』
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/02/e0/38b1e0b595d5833ea538c8cbc942447d.png)
『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』(定価 500円、税込)、『羅須地人協会の真実―賢治昭和二年の上京―』1,000円、税込)、『宮澤賢治と高瀬露』(1,000円、税込)は『宮沢賢治イーハトーブ館』において販売しております。
なお、『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』はもう在庫はございません。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます