終章 このままでいいのですか
さて、第一章では、筑摩書房らしからぬ幾つかの杜撰があるということを論じたが、その中には当初入っていなかった、あの「定説★」までもがかなり杜撰であることがこれで明らかになった。賢治の終焉に関わることだからかつての私ならば触れることさえも畏れ多くて避けてきたこの「定説★」までもが、実は嘘である蓋然性が極めて高いということを知ってしまった。ということであれば、私が最も . . . 本文を読む
第四章 賢治終焉前日の定説も杜撰
ところで、終戦後、「雨ニモマケズ」の「玄米四合」が「玄米三合」に改竄されて教科書に載ったという。
㈠ 賢治の聖人化
具体的には、例えば国定教科書『中等国語一 ⑴』(昭和23年2月7日修正発行)には、「雨ニモマケズ」の「玄米四合」が下掲のように、「玄米三合」に改竄されて載っていた。
このことに関しては、小倉豊文は次のようなことを述べている。
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**************************** 前回の〝第三章 通説を疑う(テキスト形式)〟の続きである ***************************
では今度は、
⑺ 下根子桜からの撤退は凄まじい「アカ狩り」のせい
についてである。つまり、賢治が昭和3年8月10日に実家へ戻った件についてである。
このことについては、
八月、心身の疲勞を癒す暇もなく、氣 . . . 本文を読む
第三章 通説を疑う
さて、私は「はじめに」の末尾で、
それからこの出版にはもう一つの理由がある。詳しくは後述するが、今から約半世紀以上も前にある方が目の前で、
賢治はあまりにも聖人・君子化され過ぎてしまって、実は私はいろいろなことを知っているのだが、そのようなことはおいそれとは喋れなくなってしまった。
という意味のことを嘆いた。当時まさにその賢治を最も尊敬して . . . 本文を読む
第二章 「倒産直前の筑摩書房は腐りきっていました」
やはりどうもおかしい。というのは、ここまでの考察によって、私からすれば筑摩書房らしからぬ杜撰な幾つかのことが昭和52年に起こっていた、ということに気付いたからだ。ちなみに、ここまでのことを振り返ってみれば以下のとおりだ。
⑴ 昭和52年出版の『校本宮澤賢治全集第十四巻』における、昭和2年7月19日の記載、
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《用語について》
・〈悪女・高瀬露〉:〈悪女〉にされた高瀬露のこと。
・「羅須地人協会時代」:宮澤賢治が下根子桜の宮澤家別宅に住んでいた二年四カ月
・「旧校本年譜」:『校本宮澤賢治全集第十四巻』(筑摩書房)所収の「賢治年譜」
・『新校本年譜』:『新校本宮澤賢治全集第十六巻(下)補遺・資料 年譜篇』(筑摩書房)
・ 帰花:花巻に帰ること。
・「定説❎」:『新校本年譜』の大正15年12月2日の次の記 . . . 本文を読む
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終章 このままでい . . . 本文を読む
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㈢ 賢治 . . . 本文を読む
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㈡ 菊池 . . . 本文を読む
第四章 賢治終焉前日の定説も杜撰 ㈠ 賢治の聖人化
先に、『このままでいいのですか 『校本宮澤賢治全集』の杜撰』の〝第一章 杜撰〟において、『校本宮澤賢治全集』には幾つかの筑摩書房らしからぬ「杜撰」があることを指摘したが、さらに、有り得べからざるこんな杜撰までもがあったことを、『このままでいいのですか 『校本宮澤賢治全集』の杜撰』〝第四章 賢治終焉前日の定説も杜撰〟で指摘した。
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㈢ 読者の皆様がご自身でも検証を
以上、ここまで主に、次のような杜撰だと思われることやどうも . . . 本文を読む
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では最後に、
⑻ 「聖女のさまして近づけるもの」 . . . 本文を読む
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では今度は . . . 本文を読む