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我らが誇り

2011-06-15 22:41:46 | 心に残ること
飛行船の操縦士、乗客を無事脱出させて墜落死
CNN.co.jp 6月15日(水)13時33分配信

(CNN)上空で事故を起こした小型飛行船から乗客3人を無事脱出させた後に、操縦桿を握ったまま墜落して死亡したオーストラリア人操縦士の行動が14日、母国で広く報道され反響を呼んでいる。

報道によると、事故は12日にドイツのライヒェルスハイムで起きた。飛行船は新聞社やテレビ局のカメラマンなど3人の乗客を乗せて現地のフェスティバルを上空から取材し、戻る途中だったが、突然エンジンから大きな音がして燃料臭がたちこめた。

操縦士のマイケル・ネランジックさん(53)はすぐに事態を察知。地上からわずか2メートルの地点まで降下し、3人の乗客に飛び降りるよう指示した。

3人の脱出で軽くなった飛行船は高度50メートルまで上昇し、空中で火を噴いて墜落した。

ネランジックさんの妻リンディーさんはオーストラリアの新聞の取材に対し、3人が飛び降りれば飛行船が上昇することは分かっていたはずだが、夫は身を犠牲にして乗客を救ったと語った。墜落後、操縦桿を握ったままの姿で発見されたといい、地上スタッフからできるだけ離れた場所に墜落させようとしたとみられる。

この話を聞かされても少しも驚かなかったというリンディーさんは、「彼はそういう人だった。とても偉大で、本当に、本当に心が広かった」と振り返った。

飛行船を所有するライトシップ・グループによると、ネランジックさんは26年にわたって1万8000時間の飛行船操縦経験を持つベテランだった。
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 乗客の脱出を見届けて、自らも飛行船から飛び降りることもできたのかもしれない。しかし、その道は選ばなかった。無人で飛行船を彷徨わせて、さらなる被害の拡大を避けようと、二次災害未然防止の道を選んだ。それはまさに船長が沈没する船と生死を共にするかのようでもあった。
 
 パイロットなら当然なのか? 究極の選択でもあったはずだ。当たり前というならば、当たり前を確実に遂行できるということは素晴らしいことだ。立派だ。
 姿勢を正して、敬礼して、ネランジックさんを見送りたい。そういう夫を、友を、仲間を持った者にとって、ネランジックさんは「我らが誇り」だろう。

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