何かをすれば何かが変わる

すぐに結論なんて出なくていい、でも考え続ける。流され続けていくのではなくて。
そして行動を起こし、何かを生み出す。

社員と地域を幸せにする会社

2011-10-21 23:18:27 | Book Reviews
夢はここからはじまる 社員と地域を幸せにする会社」 福島正伸・著、PHP研究所、2011年11月1日

p.9 自分のことだけを考えるのではなく、他人に思いやりを持って生きること。それが復興の近道であり、そこにこそ、未来があること。

p.37 「生活の安定も収入も大事だけど、今は、工場で普通にモノを作れることがありがたい。仲間と一緒になってモノを作ったり、毎日会社があって、人に役立つことができるという行為そのものが幸せなんですよね」

p.70 今の環境に不満を言うのではなく、それを自分の「出番」に変える。

p.79-80 大なり小なり、復興に向けた新たな手法や解決策を見出そうとする時に、とても大切なことがあります。それは、はじめから「正解」を探そうとしないことです。はじめから正解を探そうとすれば、せっかく思いついたアイデアも、その場ですぐに評価しようとしてしまいます。すると、本当に優れた名案でもない限り、否定されることになります。

p.81 世の中を変えるのは人間です。
 一人の人間にできることは限られているかもしれませんが、知恵を出すことは無限にできます。「あれがない、これがない」と言っていたのでは何もできません。そうではなく、今できる小さなことから積み上げて、たとえ少しずつでも最終的な目標の達成に近づくことが大切なことなのです。そのために無限に知恵を出し続けていくのです。
 この姿勢は、復興の現場で出逢った多くの沿岸地域の人々の姿と重なりました。はじめはまったく不可能に思えることでも、あきらめずにみんなで知恵を出し続ければ、必ずヒントは見えてきます。

p.87 今の電話のとり方が、日本一の起業のとり方か? このコピーのとり方が、日本一の企業のとり方か? 今日の仕事が、本当に日本一に繋がることなのか? こうして「日本一」と決めた瞬間から、自分の行動の基準が変わるのです。たとえうまくいかないことがあったとしても、それは失敗ではなく、ノウハウの蓄積という「成長」になります。

p.100 TS(トータル・サティスファクション)における社員の幸せとは、生活収入を得ること以上に、毎日を生きがいのあるものにすること、つまり充実した人生を送ることにあります。それは自分が今ここに生きている意味を実感することにほかなりません。
 TSを推進する会社で働く人々は、自分が努力をしたことで、他人を感動させ、感謝されることで、その結果、自分自身も大きな感動を得ることができるようになります。感動はお客様や仲間たちと一緒に共有することで、その大きさは二倍も三倍にもなるのです。そして、すべての人々から感謝されることは、働く人々の仕事に対するモチベーションを極限まで高めることができます。

p.111-2 「会社の財産は社員であり、経営において大切なのは社員との信頼関係」

p.113 「一般に、企業の目的は利益の追求にあるとする見方がある。しかし根本は、その事業を通じて、共同生活の向上を図るところにあるのであって、その根本の使命をよりよく遂行していく上で、利益というものは大切になってくるものであり、そのあたりを取り違えてはならない。そういう意味において、事業経営というものは、本質的に私の仕事ではなく、公事であり、企業は社会の公器なのである。私たちの使命は、生産・販売活動を通じて社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与することである」

p.115 「国際的な大きな賞に輝くことは、名誉であり嬉しいことです。でも、本当に嬉しいこと、一番大切なことは、地元岩手のお客様、そして日本のお客様からいただく“金メダル”なのです。私たちはこれからも、皆様に喜ばれる商品を作っていきましょう」


 3.11に限らず、もし自分の薬局が何らかのダメージを受けたとしよう、それが自然災害であろうとなかろうと。そこから立ち上がろう、復興しようとしているとき、果たして励ましてくれて、折れそうになる心を支えてくれて、再興を心待ちにしてくれる人が、また再開したときに一緒に喜んでくれる人がどれだけいるのだろうかと、考えさせられた。どのような経営姿勢が適切なのだろうかと思った。

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