新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
出かけるときはカメラ連れ。
目標は毎日1記事です。

ラナンキュラス(親友に譲った悲恋物語)

2006-03-25 07:18:03 | 植物観察1日1題
美少年のピグマリオンと金茶色の肌をした背の低い醜男のラナンキュラスは親友でした。ある日道に迷った2人を家でもてなした親切で美しい娘コリンヌに二人とも恋をします。ピグマリオンは親友の気持ちに気づかず娘と結婚します。ラナンキュラスは傷心を秘めたまま若い命を終えます。友の安否を案じて探し回ったピグマリオンが見つけた友の墓には一本の黄色い花が咲いていました。(ギリシャ神話)
ラナンキュラス(キンポウゲ科キンポウゲ属)は、ヨーロッパ南部から西アジアを原産とする多年草で、花は黄色で光沢があり、野生種は一重です。
園芸上ではラナンキュラスの名でハナキンポウゲ(花金鳳花)が球根草花として扱われています。豪華な饅頭型の八重先咲きに改良され、色もオレンジ、赤、白など多彩になっています。この改良種では悲恋のうちに命を終えたラナンキュラスをイメージすることは困難です。
ラナンキュラスにあたる日本の花は、八重咲きがキンポウゲ、一重はウマノアシガタということになりますが、改良種を見慣れた目にはなかなか仲間とは見えません。