新・むかごの日記

高槻市に在住の、人間と自然が大好きな昭和1桁生まれの爺さんです。
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シダレヤナギ:枝垂柳(結べばめでたい)

2006-03-23 06:26:28 | 植物観察1日1題
春雨にシダレヤナギ:枝垂柳(ヤナギ科ヤナギ属)の新芽が膨らんでいます。単にヤナギともまたイトヤナギともいわれ、中国原産で、奈良時代にすでに日本に渡来しました。今では、公園の水辺や街路樹に多用されているおなじみの木です。
高さ5~10mの落葉高木で、長く柔らかい枝は下垂し風によくなびく姿は風情があります。
早春、葉が伸びきらない前に花をつけますが、わが国ではほとんど雄株ばかりで、中国の春の風物詩となっている 熟した実から白い綿毛をつけた種子(柳絮)が舞い散るという光景は見られません。
昔から人々とのかかわりあいも深く、柳腰、柳眉など体の部分に関するもの、柳樽、柳包丁などの名称、柳に風、柳の下の泥鰌、柳に雪折れなしなどのたとえ等柳は様々な表現に使われています。
新春、茶道の家元の初釜席では“結び柳”といって丸く結んだ長いシダレヤナギの束が必ず飾られます。春いち早く芽を出すヤナギを一陽来復のめでたいしるしとしているのです。中国でもヤナギの枝を環に結び、還るに通じるとして旅立つ人の無事を祈る風習があるそうです。
ヤナギはめでたい木なのです。