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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

春爛漫

2012年04月10日 | さんぽ

関東の桜がそろそろ散り始めた。
天気が崩れてくるとの予報なので、近所の神代植物園に行って来た。
園内にはたくさんの桜があり、ソメイヨシノの大樹の並木もあるが、人が足を止め、カメラを向ける一番人気は写真の「八重紅枝垂桜」である。
老樹のわりには幹が細く、四方に伸びた枝をいくつもの支柱に預けている。
老いてステッキをつきながらも尚あでやかな老婦人といった風情である。
日本の三大桜は「岐阜の淡墨桜」「山梨の神代桜」「福島の三春滝桜」だそうだが、私は密かにこの枝垂桜を植物園の名を冠して「神代桜」と呼んでいる


園の中央には芝生の広場があり、来園者があちこちにシートを広げ春の日を満喫していた。
写真の二人は遠目には若いカップルに見えた。
近づく途中に男の子の顔が見え、母子の間違いだったと思ったら、そばを過ぎる時もう一人は父親だった。
「僕はそういうタイプなの。」
「そうだったのかぁ…。」
横を通る時、そんな会話が聞こえた。
母親が一時的に場を離れたのではなく、父親と息子で来たという感じだった。
二人はどんなドラマを持っているのだろうと、ふと思った。