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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

プレバト ウォッチャー

2020年08月05日 | 俳句

TV番組「プレバト 」の俳句コーナーは8年前にスタートし、今年の6月までに1,719句が詠まれたそうである。
6月25日の放送で、全句の中から夏井いつき先生が選ぶ
1句、1句、3句、秀逸句15句、優秀句30句
のベスト50句が発表された。
俳句の世界では秀句の順位を「天・地・人」とするらしい。
ほとんど欠かさず見ている番組なので、発表された作品はどれも憶えのある句ばかりだった。
上位5句は以下のとおりだった。

   花震ふ 富士山 火山性微動     東国原英夫
       2018.4.12 俳桜戦優勝句(兼題 桜と富士山)
   銀盤の 弧の凍りゆく 明の星    梅沢富美男
       2017.1.26 (兼題 横浜のスケートリンク)
   エルメスの 騎士像 翳りゆき驟雨    村上健志
       2019.7.4 (兼題 梅雨明けの銀座) 
    マンモスの 滅んだ理由 ソーダ水    藤本敏史 
       2017.8.31 (兼題 夏休みの宿題)
    右肩に 枯野の冷気 7号車     皆藤愛子
       2019.12.26冬麗戦予選1位(兼題 年末年始の駅弁売り場)

ちなみに、自分が最も好きな句は、
   鰯雲 仰臥の子規の 無重力  東国原英夫
である。
が、これは俳句甲子園に行っての対外試合で詠まれた句だったので、対象外だったかもしれない。
ベスト50句にも入っていなかったし…。
他に好きな句を思い出せるだけランダムに挙げると、
   テーブルに 君の丸みの マスクかな   村上健志(秀逸句
   行間に 次頁の影 夕立晴        村上健志(秀逸句
   八月の 海を置き去る バイクかな    村上健志
   新幹線 待つ惜春の チェロケース    藤本敏史

   凍蠅よ 生産性の 我にあるや      東国原英夫(秀逸句
   紅葉ふる コントラバスを 弾くはやさ  石田明(優秀句
   喧騒の褥暑 走り抜け潮騒        石田明(優秀句
   秋天はがれ落ちる 人にベンチに     石田明
   道化師の ギャロップのごと 牧開    鈴木光(秀逸句
   皸(あかぎれ)に 窓の結露を 吸わせけり  千原ジュニア 
   無花果や 苛めたきほど 手に懐き    光浦靖子

   もてなしの 豆腐ぶら下げ 風の盆    柴田理恵(秀逸句
   空の底 強き風恋ふ 水芭蕉       杉山愛
等々がある。

名人・特待生のみが参戦するタイトル戦が年4回あり、夏の『炎帝戦』決勝が明日放送される。
炎帝とは太陽のことで夏の季語である。

先週、先々週に予選があり、4ブロックの1位通過者と全ブロックの2位の中から一番良い句を詠んだ1名、計5名が決勝に上がった。
前回のタイトル戦『春光戦』でシード権を得た4名と、最下位だったにもかかわらず永世名人になった栄誉で梅沢さんを含めた5名が待ち構え、計10名で戦うことになる。
どんな句が詠まれるか楽しみにしている。


半夏生

2020年07月03日 | 俳句
7月に入った。
1日は暦の二十四節気七十二候の「半夏生(はんげしょう)」だった。
夏至から数えて11日目あたりで、太陽の黄経が 100°に達する日(…?) として、今年は7月1日らしい。
カラスビシャク(烏柄杓)が咲く頃で、その別名「半夏(はんげ)」の名に由来するらしい。

先日水生植物園に行ったとき、遊歩道の奥に画像の植物が群生していた。
この植物は何度か見たことがあって知っていた。
「ハンゲショウ」という花名の植物があることも知っていた。
アプリ 『ハナノナ』 でカメラを向けると「ハンゲショウ100%」と出て、見知った花と名前が合致した。
これがハンゲショウだったんだ。

が、このハンゲショウと七十二候「半夏生」の語源になったカラスビシャク(半夏)は全く別の植物である。
カラスビシャクはサトイモ科で、検索してみると「カラスの柄杓」と名づけられたのが納得できるユニークな形状をしていた。
他に「狐のロウソク」「蛇の枕」という呼び名もあるらしい。
サイトにたくさんの画像があったが無断借用するわけにもいかず、先月プレバトで梅沢さんが「半夏生」を季語に詠んだ時、参考画像で映っていたものを撮影した(ホントはこれもダメ?)。

農家にとっては大切な節目で、この日までに田植えを終えて休養を取るとか、タコを食べるという風習があるそうである。

ハンゲショウは「半夏生草」でドクダミ科である。
そう言えば同じような匂いがした。
半夏生の時期に咲くのでこの名前がついた説や、葉の一部が白くなる様子「半化粧」に由来する説もあるらしい。
葉の片面が白くなるので「片白草」の別名もある。

なぜ白くなるのか? 
それは同科のドミダミの花の白い部分と同じ役割を果たし、花を目立たせ昆虫を呼び寄せるためだそうである。
そして、ドクダミは正確には中心の花穂だけが花で、白い花弁は葉が変化した苞葉(ホウヨウ)とのこと。
そしてハンゲショウの白い葉は、苞葉になりきれていない葉だそうである。
受粉を終えると白い葉の役目を終え、葉緑体が作られ葉は徐々に緑に戻るとのこと。
自然の摂理に改めて感動すら覚える。
神様の配慮のなんと細やかなこと! 且つなんと仕事の美しいこと!

歳時記は季節を春・夏・秋・冬・新年に分け、それぞれをさらに
 時候…四季の気候
 天文…太陽・星・月・天候
 地理…山・海・川・湖・田畑
 生活…衣食住・農耕・病気
 行事…祝日・節句・著名人の忌日
 動物…獣・鳥・魚・貝・昆虫
 植物…花・果実・樹木・野菜

に分類して掲載している。
半夏生は夏の季語だが、上記の理由によって時候の季語にも植物の季語にもある。

カラスビシャクの実物が見たくなって植物園に問い合わせると、しばらく待たされての回答は、
「植えて管理しているのではなく、自然に生えている植物で、以前アジサイ園の下生えにあるのを見たという職員はいるが、今年あるかどうかはわからない」
ということだった。
行ってみようか…。
ハンゲショウは沼地に生育するので水生植物園だった。

ハンゲショウで俳句を考えたが満足できる句ができず、歳時記の例句にあったものをアップしよう。
      諸草に伸び立つ花穂の半夏生   石川風女


梅雨晴間

2020年06月15日 | 俳句

今日明日は晴れとの予報で散歩に行った。
中央高速の遥か先に富士山がぼんやり見える。

先日ビワの木を撮った近くの生産緑地に栗の木があった。

     世の人の見付けぬ花や軒の栗   松尾芭蕉
「おくのほそ道」の旅の途上、須賀川で詠んだ句。

この辺りはまだまだ農家も多く、果樹や野菜が穀雨と日光を浴びて瑞々しく育っている。

ぶどう畑。近くにはブルーベリー畑もあったが、ネットに覆われて撮影できなかった。
              
         
       ●とうもろこし●ブロッコリー●ナタマメ●ズッキーニ●トマト●ナス

    
 
 水田(みずた)にも青空のあり梅雨晴間(つゆはれま)

関東梅雨入り

2020年06月13日 | 俳句

11日、関東甲信地方も梅雨入りした。
これからしばらく鬱陶しい日々が続く。

青空が背景のアジサイの画像はあるが、雨に濡れているのが欲しい。
雨脚が強かったが、レインコートを着て散歩に出ることにした。
普段は意識してないので気づかなかったが、アジサイを求めて歩いてみると結構たくさん出会うことができた。
アジサイもいろいろある。同じものでも土によって色が変わる。
       
       


   布マスク二枚部屋干し梅雨に入る

時世に我が家の家族構成を詠み込んで。
三段切れだし駄作だが敢えて。
言い訳が過ぎる。


豆ごはん

2020年05月20日 | 俳句

昨日、実家の母からさやえんどうが送られてきた。
実際には画像の倍以上あり、ご近所の友人知人にお裾分けした。

さっそくグリンピースご飯を作る。
「3密」を避け、「ソーシャル・ディスタンス」を保つために、家庭内の食事も対面より横並びや斜めに座ることが勧められている。
我が家は夫と二人暮らし。
念のため時間差にしたり、座卓とダイニングテーブルに分かれて食事をしている。

  はすかいに座して今宵の豆ごはん

この歳になると寂しいとか味気ないとかはない。
初夏の香りと味、美味しいものは美味しい。