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言の葉

2008.11.28 開設
2022.07.01 移設
sonnet wrote.

季節の移ろい 秋から冬へ

2012年12月11日 | さんぽ

ブログの書き込みをちょっとだけ怠っていたつもりだったが、何と一ヶ月以上も経っている。
1週間が、1ヶ月が、1年がだんだん加速をつけて過ぎていく。

11月半ば、近場でもいいから紅葉を観ようと買い物の帰りに迂回した。
近くに植物園の付属施設があり、そこの長いアプローチが銀杏並木になっていて毎年行っているのだ。
長い間改装工事で立ち入り禁止だったが、それも終わってフェンスが外されていた。
門を入ると何と! 左右10本づつはあったろうか銀杏の大木が伐採され、代わりに何かの若木が植わっていた。
工事とはこれだったのか。樹齢数十年の木が一挙になくなってしまった…。
画像は隣接する広場の欅。ベンチでしばし呆然としていた。
改装工事つながりで。
11月下旬、友人と東京、有楽町方面に出かけた。
東京駅のレンガの外観が復元完成して話題になっていたので見学した。
いつもは乗り換えで構内を横切るだけ、表に出て建物を見ることもなかった。
日は暮れていたがライトアップされ綺麗だった。
有楽町はすでにクリスマスのイルミネーション。
また一年が過ぎようとしている。

初夏(はつなつ)の風

2012年06月07日 | さんぽ
もうすぐ梅雨。その先にはうだるような夏がひかえている。
すでに湿度の高い気候ではあるが、晴れた日に自然の中を散歩すると爽やかで気持ちがいい。
一陣の風が吹くと青葉が薫り立ち、木漏れ日がキラキラと若鮎のように揺れる。
風を撮りたいと何度も試みたが難しい。どれも静止画にしかならない。
棟方志功と並んで好きな版画家に川上澄生がいる、
輪郭の墨版がくっきりした作品が印象強いが、それとはタッチの違う作品に「はつなつの風」がある。
木版画でありながら、そこには確かに風が吹いている。

   かぜとなりたや
     はつなつの かぜとなりたや
   かのひとの まへにはだかり
     かのひとの うしろよりふく
   はつなつの はつなつの
     かぜとなりたや


少女よ、いきなりの風が髪を乱しても機嫌を損ねるなかれ。
秘かにあなたに恋する少年がいると思えば。

春爛漫

2012年04月10日 | さんぽ

関東の桜がそろそろ散り始めた。
天気が崩れてくるとの予報なので、近所の神代植物園に行って来た。
園内にはたくさんの桜があり、ソメイヨシノの大樹の並木もあるが、人が足を止め、カメラを向ける一番人気は写真の「八重紅枝垂桜」である。
老樹のわりには幹が細く、四方に伸びた枝をいくつもの支柱に預けている。
老いてステッキをつきながらも尚あでやかな老婦人といった風情である。
日本の三大桜は「岐阜の淡墨桜」「山梨の神代桜」「福島の三春滝桜」だそうだが、私は密かにこの枝垂桜を植物園の名を冠して「神代桜」と呼んでいる


園の中央には芝生の広場があり、来園者があちこちにシートを広げ春の日を満喫していた。
写真の二人は遠目には若いカップルに見えた。
近づく途中に男の子の顔が見え、母子の間違いだったと思ったら、そばを過ぎる時もう一人は父親だった。
「僕はそういうタイプなの。」
「そうだったのかぁ…。」
横を通る時、そんな会話が聞こえた。
母親が一時的に場を離れたのではなく、父親と息子で来たという感じだった。
二人はどんなドラマを持っているのだろうと、ふと思った。



童話の世界 ジブリ美術館

2009年07月01日 | さんぽ

これまでジブリ美術館の前を何度も通りながら、まだ行っていない。
チケット前売り制で、当日気が向いたからブラリと入るという訳にもいかないらしいので。
先日前を通りかかった時、敷地内の花壇が目にとまり、そこは見られるかもしれないと思っておそるおそる入ってみた。
足を踏み入れるといきなりという感じで、これまで木立に囲まれて見えなかった美術館の全容が目に飛び込んできた。


    
 

童話の挿絵の中にワープしたような素敵な建物で、外観を見て回っただけでもワクワクする。
その日は平日の夕方で、そろそろ皆さん帰る頃。海外からの観光客もずいぶんいた。
今日から7月。すぐに夏休み。子供たちの歓声が響くようになるのだろう。
混み過ぎないよう入館を分散させ、しかし入れ替え制ではないという、さすがジブリらしい配慮。
ぜひとも行かなくちゃ!animal2


居住まい 佇まい

2009年06月24日 | さんぽ


山本有三記念館の前を通った。
先を急いでいたので外観だけ撮影しようと敷地に入ったが、建物の素晴らしさに引き込まれて館内も見たくなり入館した。
氏の作品は残念ながら一作も読んでいない。子どもの頃に代表作の「路傍の石」をテレビドラマか映画で見たきりである。
したがって正直展示物より建物の方を興味深く見て回った。(館内撮影可)
大正モダニズムというより本格的な洋館だが、それでも和室も取り入れられ、落ち着いた雰囲気を醸し出していた。
豪邸には違いないが、いわゆる金満家が金にあかせて建てた派手な造りではなく、質実にして簡素、それでいて優雅で格調があり、邸主のセンスとともに生き方の信条までもがうかがえるようである。

サイトで主だった外観・館内・建物平面図が見られるので、細かい所の画像をいくつか紹介。

 
例えば窓の鍵、桟。ドアのデザイン、ドアノブ、蝶番などが目を惹く。
シンプルなステンドグラスの窓も、腰高窓の下に嵌め込まれた長椅子も、調度品なども、すべて住む人のポリシーでまとめられたのだろう。
厨房や浴室はどのような造りなのか、屋根裏部屋や離れの書庫はどうなっているのか見たかったが、非公開エリアで見ることができなかった。残念! 
そういう訳でその邸主に関心が湧き、改めて展示品を見た。

そのひとつに氏が息子に宛てた手紙があった。
達筆さも目を引いたが、文面に引き寄せられカメラに収めた。
館内撮影OKということは展示品も紹介しても構わないことと判断してUP。
(クリックして、拡大すれば判読可)

昭和8年夏、山中湖畔で避暑中の氏が千葉の私立小で寮生活をしている小6の息子から手紙をもらい、これに返信したものである。
父と子の関係が何と言ったらよいか、折り目正しいと言うのか、威厳を持ちつつも慈愛に満ち、人格を認め、人生の先輩として指針を示している感じがする。
子ども宛ての手紙をしたためるにも居住まいを正している様子が想像できた。
できたらその前の、子から父への手紙も読んでみたかった。