手打ち蕎麦をする私の徒然日記

2003年1月に手打ち蕎麦に初挑戦。手打ち蕎麦の事ばかりでなく、日常インパクトのあった事柄を思ったまま綴ったブログです。

ピサの斜塔からの落下実験を分かり易く小学生に説明する方法!

2008-05-14 10:18:57 | 教育
去年、私は、小学4~6年生を対象にした土曜教室の授業で、生徒たちに、ガリレオ・ガリレイという人が行った、と言われている"ピサの斜塔からの落下実験"について、話したことがあった。
その際、私は、インターネットから「ピサの斜塔」の写真をダウンロードして、カラープリンターでA4版の大きさに印刷して教室に持っていった。そして、教壇からおもむろにその写真を掲げて、"この写真なんだか知ってますか?分かる人いますか?"と、言って生徒たちに見せた。その結果、たしか5年生の一人の生徒だけが正しく答えられていた。
で、その後、生徒たちに、今から約400年くらい前に、ガリレオ・ガリレイが行った、とされるピサの斜塔からの落下実験に関して説明。そしてまた、生徒たちに次のような質問をした。--
"斜塔のてっぺんから、鉄でできたサッカーボールと木でできたサッカーボールとを同時に落としたら、どちらが早く地面に落ちる、と思いますか?"
生徒たちは、当然、というように、すかさず誰もが「鉄のボール!」って答えていた。
そこで、私は、正解は、"同時に地面に落ちる(着地する)のです、”ということを話したら、生徒たちは、キョトンとして、すごく驚いていた。
授業が終わって教室を引き上げる時、私は、多くの生徒たちから、「ピサの斜塔」の写真を欲しい、と、せがまれ、翌週の土曜日に、焼き増しした写真を彼らに渡したものだった。
さて、あれから1年が経ち、私は、最近では折りに触れて、ピサの斜塔からの落下実験で、どのようにすれば、生徒たちが、同時に地面に着地するのか、について、ある程度納得・理解してもらえるのかな、といった、その説明の方法を考えるようになった。--その結果、数週間前のある日、寝覚めた時に、こんな説明にしたら、生徒たちには、同時に着地することをある程度納得してもらえるかな、という、次のような説明-生徒への質問-を思いついた。
「力の強い人が重い物に綱をつけて引っ張る場合と、力の弱い人が軽い物に綱をつけて引っ張る場合、これら二人が同時に走り出した時に、どちらが速いスピードで走ることができるでしょうか?」
この質問では、"二人はまったく同じスピードです"というのが、正解。で、こんな質問と正解なら、何となく、生徒たちには、"ナルホド!"と、「同時着地の理解」が受け入れてもらえるかな、と思えるような気がしている。
ピサの斜塔からの落下では、地球(地面)からの引っ張る力、つまり万有引力によって物が地上に落下するが、物体が重いほど地球(地面)からの引っ張られる力が強く、一方、物体が軽いほど地球(地面)からの引っ張られる力が弱いので、その結果、(斜塔の高さに無関係に、)同時に地面に着地することになる。-----更にもっと、説明を加えるなら、-----
重たいものを落とす時、物が落ちるのは、それが重いからではなくて、地球(地面)が、私たちの目には見えない綱を通して、引っ張っているからなのです。
--そこで、もしも仮に、重いものと軽いものとで、地球の引っ張る力が同じだとすると、当然軽いものの方が早く地面に落ちることになります。<--しかし、実は、こういうことはありません。
実は、地球の引っ張る力は、重いものと軽いものとで違うのです。このように、この世の中の自然法則は、物の重い、軽い、に応じて、それらを地球が引っ張る力が各々、強い、弱い、というふうに、決めているのであり、この真理を発見したのがニュートンなのです。
もし、ピサの斜塔のまわりが、風も無く、空気の抵抗が無いような、理想的には真空状態であったなら、斜塔のてっぺんから、鉄の塊とニワトリの羽を同時に落としたら、これらは同時に着地するのです。