ジェイムズ・カルロス・ブレイク著『無頼の掟』 文春文庫 810円(税込み)
生まれついての犯罪者とも言える主人公ソニーの奔放でありながらも真摯な生き様がなんとも魅力に溢れている。
ソニーが幼くして“悪党”としてのニオイを嗅ぎつけた2人の叔父のあっけらかんとした悪人ぶりも面白い。
だがなんといってもそんな彼らに途中から加わるベルという女性の存在が俄然光芒を放ち始める。
本作品を読むにつれ主人公たちのあっけらかんとした悪党ぶりはS.ハンター著『ダーティホワイトボーイズ』のラマー・パイを想起させるし、最後の最後にぞっとさせる執拗かつ老獪な退職警官はトム・フランクリン著『密猟者たち』の残虐な動物保護監督官を彷彿とさせる。全編を流れる単なる虚無感とも違うアナーキーさは一体なんだろう?この作家の他作品を是非もっと読んでみたい。
この感想は昨年3月に当blog以外で書いたものです。邦訳最新作『荒ぶる血』に関連して載せてみました。
生まれついての犯罪者とも言える主人公ソニーの奔放でありながらも真摯な生き様がなんとも魅力に溢れている。
ソニーが幼くして“悪党”としてのニオイを嗅ぎつけた2人の叔父のあっけらかんとした悪人ぶりも面白い。
だがなんといってもそんな彼らに途中から加わるベルという女性の存在が俄然光芒を放ち始める。
本作品を読むにつれ主人公たちのあっけらかんとした悪党ぶりはS.ハンター著『ダーティホワイトボーイズ』のラマー・パイを想起させるし、最後の最後にぞっとさせる執拗かつ老獪な退職警官はトム・フランクリン著『密猟者たち』の残虐な動物保護監督官を彷彿とさせる。全編を流れる単なる虚無感とも違うアナーキーさは一体なんだろう?この作家の他作品を是非もっと読んでみたい。
この感想は昨年3月に当blog以外で書いたものです。邦訳最新作『荒ぶる血』に関連して載せてみました。
ぼく自身は、この世は本質的に「弱肉強食」だと思ってます。法で縛っている中でだって、その中で強いものが買っている。単にその中にいたほうが、ぼくが勝てる確率が高い、というだけのことのような気がします。
ただ、もともとその他大勢に馴染めない性格ですから、「法の内側」で他人に合わせていくのもじつはしんどい。だからアナーキーな感覚に惹かれはするのですよね。
ディックさんの手元にあるのは多分中華街オフか何かでお渡ししたと思います。
ディックさんは割りとオーソドックスな?道徳観をお持ちだと思うので、この連中のとんでもない思考・行動にはちょっと反発しちゃうのかも知れませんね。
僕の心の奥底にはかなりのアナーキーな“破壊衝動”があるようで、このくらいの小説が“ガス抜き”になるようです(苦笑)
お二人揃ったので、ぼくも読みました。
こいつはまあ、とんでもない連中ですね。おもしろいけど…。
ぼくのところにある本は、出所は min-min さんなのかな?