桜木紫乃 著『起終点駅(ターミナル)』小学館 2012.4.16 第一刷 1,500円+tax
おススメ度:★★★★☆
「ホテルローヤル」で直木賞を受賞した今話題の北海道出身の女流作家の作品。北海道出身の女流作家といえば、寒いところの出身が多い気がする。
古くは「氷点」の三浦綾子を思い出す人が多いかも。
この桜木さんも少女のころ同じ釧路出身の女流作家、原田康子の「挽歌」を読んで感動しその後大きな影響を受けたという。
さて、本編はこの本の表題となった「起終点駅(ターミナル)をはじめ
「かたちのないもの」
「海鳥の行方」
「スクラップロード」
「たたかいやぶれて咲け」
「潮風の家」
の6編よりなる。どれも力作といえる。表題作「起終点駅」は近々映画化されると言うことで話題となっているようであるが、僕としては「海鳥の行方」
と「たたかいにやぶれて咲け」を評価したい。この2作に登場する新米新聞記者山岸音和がなかなか良い感性を持っている。
また「潮風の家」は今なお後を引く出自の問題はずしりと重い感情を残す。
とまれ、久しぶりに読む文芸作品は翻訳ものの文章とは異なり、やはり日本語の奥深さを感じ取れるものであった。
おススメ度:★★★★☆
「ホテルローヤル」で直木賞を受賞した今話題の北海道出身の女流作家の作品。北海道出身の女流作家といえば、寒いところの出身が多い気がする。
古くは「氷点」の三浦綾子を思い出す人が多いかも。
この桜木さんも少女のころ同じ釧路出身の女流作家、原田康子の「挽歌」を読んで感動しその後大きな影響を受けたという。
さて、本編はこの本の表題となった「起終点駅(ターミナル)をはじめ
「かたちのないもの」
「海鳥の行方」
「スクラップロード」
「たたかいやぶれて咲け」
「潮風の家」
の6編よりなる。どれも力作といえる。表題作「起終点駅」は近々映画化されると言うことで話題となっているようであるが、僕としては「海鳥の行方」
と「たたかいにやぶれて咲け」を評価したい。この2作に登場する新米新聞記者山岸音和がなかなか良い感性を持っている。
また「潮風の家」は今なお後を引く出自の問題はずしりと重い感情を残す。
とまれ、久しぶりに読む文芸作品は翻訳ものの文章とは異なり、やはり日本語の奥深さを感じ取れるものであった。
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