結城充孝著『プラ・バロック』2011.3.20 第1刷 686円+tax
おススメ度:★★☆☆☆
本の背表紙の紹介文
「雨の降りしきる港湾地区。埋立地に置かれた冷凍コンテナから、14人の男女の凍死体が発見された!睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった。
機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣食う、事件の深部へと迫っていく。斬新な着想と圧倒的な構想力!全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。」
に釣られて購入したのであった。が・・・・・・
些細な事柄なのかも知れないが、何故、主人公を含めた登場人物の名前がカタカナなのか!?
確かに日本人の姓名をカタカナ表記する他作品での事例はある。ひとつは、姓名の表記が定かでない場合(口頭で聞いただけの場合)に使われ、その後表記漢字が判れば、以降カタカナは使用されない。
いまひとつはその人物が日系人であり、オリジナルの姓名が外国語表記の場合。
また、SF小説で未来の時代の日本人であることを示したい場合に使われている。
では本作でカタカナ人名を使わねばならない理由はどこにあるのであろう。
この小説は“近未来”小説であることを主張したいのであろうか?
本作で重要な要素としてコンピューター上の“仮想世界”が登場し、主人公始め犯人らしき人物も存在するのだが、クロハが捜査する上でもこの“仮想世界”が重要なカギとなってくる。この仮想世界での登場人物たちはそれぞれ「アバター」の形で登場し名前も本性も秘匿している。
本作の登場人物たちが「リアル社会」と「仮想社会」を行き来しているうちに何時しか同化してしまっていることを表現する為にカタカナを使用しているのではないか?ともちらりと思ったりした。
実際、描かれるリアル社会の風景描写や登場人物のキャラ造形が何か現実社会に根ざした描かれ方とも思えず、いかにも“つくりもの”としか思えない、一向にのめり込んで読む気力が湧いて来ない。
おススメ度:★★☆☆☆
本の背表紙の紹介文
「雨の降りしきる港湾地区。埋立地に置かれた冷凍コンテナから、14人の男女の凍死体が発見された!睡眠薬を飲んだ上での集団自殺と判明するが、それは始まりに過ぎなかった。
機捜所属の女性刑事クロハは、想像を絶する悪意が巣食う、事件の深部へと迫っていく。斬新な着想と圧倒的な構想力!全選考委員の絶賛を浴びた、日本ミステリー文学大賞新人賞受賞作。」
に釣られて購入したのであった。が・・・・・・
些細な事柄なのかも知れないが、何故、主人公を含めた登場人物の名前がカタカナなのか!?
確かに日本人の姓名をカタカナ表記する他作品での事例はある。ひとつは、姓名の表記が定かでない場合(口頭で聞いただけの場合)に使われ、その後表記漢字が判れば、以降カタカナは使用されない。
いまひとつはその人物が日系人であり、オリジナルの姓名が外国語表記の場合。
また、SF小説で未来の時代の日本人であることを示したい場合に使われている。
では本作でカタカナ人名を使わねばならない理由はどこにあるのであろう。
この小説は“近未来”小説であることを主張したいのであろうか?
本作で重要な要素としてコンピューター上の“仮想世界”が登場し、主人公始め犯人らしき人物も存在するのだが、クロハが捜査する上でもこの“仮想世界”が重要なカギとなってくる。この仮想世界での登場人物たちはそれぞれ「アバター」の形で登場し名前も本性も秘匿している。
本作の登場人物たちが「リアル社会」と「仮想社会」を行き来しているうちに何時しか同化してしまっていることを表現する為にカタカナを使用しているのではないか?ともちらりと思ったりした。
実際、描かれるリアル社会の風景描写や登場人物のキャラ造形が何か現実社会に根ざした描かれ方とも思えず、いかにも“つくりもの”としか思えない、一向にのめり込んで読む気力が湧いて来ない。