大沢在昌著『Kの日々』 双葉文庫 2010.6.13 第1刷 各762円+tax
オススメ度:★★☆☆☆
2009年2月に単行本で刊行されたものを文庫化
荒筋は同書から引用すると、
「闇に葬られた三年前の組長誘拐事件。身代金は八千万円。身代金を受け取った李は、事件から間もなく白骨となって東京湾に浮かんだという。
李の恋人Kの調査を始めた裏の探偵・木(もく)。謎の女Kは、恋人を殺しカネを独り占めした悪女なのか、それとも、亡き恋人を今も思いつづける聖女なのか!?
逆転また逆転、手に汗を握る長編ミステリー!」
とあるのだが、白骨死体って浮かぶんか?と先ず突っ込みたくなるのを抑えねばならない(苦笑)
登場人物はこの事件の調査を以来された元警察官で今は裏社会の探偵稼業?を生業にしている通称、木(もく)。
調査対象となる女は元大手広告代理店勤務で殺された中国人、李の恋人K。現在は西麻布で輸入雑貨店を経営している。
調査を依頼したのは元丸山組構成員の坂本と花口。李と組んで組長誘拐にかかわるが事情があって3年間服役して刑務所を出てきたばかり。
丸山組2代目。事件から3年経ってKの前に現れまとわりつく。
畑吹産業の畑吹カズオ。裏社会の死体処理屋。
丸山組に飼われている四谷署の鬼塚刑事。
これらの登場人物が3年前に李と共に消えてしまった身代金の八千万円をめぐって、その真相を追究するとともにそれぞれ他を出し抜いて独り占めを狙う、という物語。
はでなアクションはなく、身代金をかすめ取った真犯人は誰かを延々と推理しては頓挫する様を描く、といった異色のミステリー仕立てとなっている。
先に読んだ「ユーラシア・ホワイト」と比べると犯罪のスケールが一挙にスケールダウンしてしまうのだが、かの作品がそうであった様に、本編においても結末が見事に?腰砕けなのは何故だろう!?
真犯人のぶざまさ、というかキャラクター造形が、他の登場人物に比べあまりにもおざなりなのは何故?
大沢在昌さん、もう最終までテンションを保つ作家としての“力”を失ってしまったのでは???
オススメ度:★★☆☆☆
2009年2月に単行本で刊行されたものを文庫化
荒筋は同書から引用すると、
「闇に葬られた三年前の組長誘拐事件。身代金は八千万円。身代金を受け取った李は、事件から間もなく白骨となって東京湾に浮かんだという。
李の恋人Kの調査を始めた裏の探偵・木(もく)。謎の女Kは、恋人を殺しカネを独り占めした悪女なのか、それとも、亡き恋人を今も思いつづける聖女なのか!?
逆転また逆転、手に汗を握る長編ミステリー!」
とあるのだが、白骨死体って浮かぶんか?と先ず突っ込みたくなるのを抑えねばならない(苦笑)
登場人物はこの事件の調査を以来された元警察官で今は裏社会の探偵稼業?を生業にしている通称、木(もく)。
調査対象となる女は元大手広告代理店勤務で殺された中国人、李の恋人K。現在は西麻布で輸入雑貨店を経営している。
調査を依頼したのは元丸山組構成員の坂本と花口。李と組んで組長誘拐にかかわるが事情があって3年間服役して刑務所を出てきたばかり。
丸山組2代目。事件から3年経ってKの前に現れまとわりつく。
畑吹産業の畑吹カズオ。裏社会の死体処理屋。
丸山組に飼われている四谷署の鬼塚刑事。
これらの登場人物が3年前に李と共に消えてしまった身代金の八千万円をめぐって、その真相を追究するとともにそれぞれ他を出し抜いて独り占めを狙う、という物語。
はでなアクションはなく、身代金をかすめ取った真犯人は誰かを延々と推理しては頓挫する様を描く、といった異色のミステリー仕立てとなっている。
先に読んだ「ユーラシア・ホワイト」と比べると犯罪のスケールが一挙にスケールダウンしてしまうのだが、かの作品がそうであった様に、本編においても結末が見事に?腰砕けなのは何故だろう!?
真犯人のぶざまさ、というかキャラクター造形が、他の登場人物に比べあまりにもおざなりなのは何故?
大沢在昌さん、もう最終までテンションを保つ作家としての“力”を失ってしまったのでは???