宇江佐真理著『幻の声 髪結い伊三次捕物余話』文春文庫 2000.4.10
以前この題名を見ただけで敬遠してしまったことがある。だって髪結いですぞ。
それにどうも女流作家のようだし・・・・
かくしてこのシリーズを我が手にする機会はなかった。
だが、我が読書仲間であるディックさん、ゴンさん、まあちんさんといった「時代小説」にもうるさい?連中がハマッているようだ。ある日古本屋で手にとって解説を読んでみると函館出長の作家であるという。
また僕と同世代どころか全く同じ年であることがわかり俄然興味を抱いた次第。
北海道出身でかつ女性で江戸の捕物帳を描くなんて、興味が湧くじゃありませんか!
さて、読み始めて「髪結いの亭主ならぬ本人が髪結いで、そんで同心の下っぴきをやる?」という当然?にも違和感を感じた。
またこの上役の不破という同心が嫌な野郎で・・・・・
ところが主人公である伊三次よりもその取り巻く人物たちが面白いことに気づき始める。
先ず伊三次の恋人お文。現役の深川芸者のきっぷの良さが言葉のはしばしにキラリと光る。伊三次とのかけあいも見もの。
最初は嫌な野郎と思った同心、不破の意外な一面を知る。彼の恋女房となったいなみとの馴れ初めからその後いくつかの事件を通し不破の魅力が浮き出てくる。
いや不破よりも妻いなみのほうがもっと重要な存在となろうか。
はでな捕り物帳ではないのだが伊三次とお文の恋の行く末を案じながら彼らの周りで起こる事件に江戸庶民の情をからめながら進む物語の数々。これはちょっと先を読みたくなるではないの!
以前この題名を見ただけで敬遠してしまったことがある。だって髪結いですぞ。
それにどうも女流作家のようだし・・・・
かくしてこのシリーズを我が手にする機会はなかった。
だが、我が読書仲間であるディックさん、ゴンさん、まあちんさんといった「時代小説」にもうるさい?連中がハマッているようだ。ある日古本屋で手にとって解説を読んでみると函館出長の作家であるという。
また僕と同世代どころか全く同じ年であることがわかり俄然興味を抱いた次第。
北海道出身でかつ女性で江戸の捕物帳を描くなんて、興味が湧くじゃありませんか!
さて、読み始めて「髪結いの亭主ならぬ本人が髪結いで、そんで同心の下っぴきをやる?」という当然?にも違和感を感じた。
またこの上役の不破という同心が嫌な野郎で・・・・・
ところが主人公である伊三次よりもその取り巻く人物たちが面白いことに気づき始める。
先ず伊三次の恋人お文。現役の深川芸者のきっぷの良さが言葉のはしばしにキラリと光る。伊三次とのかけあいも見もの。
最初は嫌な野郎と思った同心、不破の意外な一面を知る。彼の恋女房となったいなみとの馴れ初めからその後いくつかの事件を通し不破の魅力が浮き出てくる。
いや不破よりも妻いなみのほうがもっと重要な存在となろうか。
はでな捕り物帳ではないのだが伊三次とお文の恋の行く末を案じながら彼らの周りで起こる事件に江戸庶民の情をからめながら進む物語の数々。これはちょっと先を読みたくなるではないの!