min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

池袋ウエストゲートパーク

2006-03-04 21:45:48 | 「ア行」の作家
石田衣良著「池袋ウエストゲートパーク」文春文庫 543+tax
何を今更石田衣良の「池袋ウエストゲートパーク」なの?と思われるかも知れないが事実初めて読んだ。
最近書店をのぞくごとに石田衣良氏の著作が目につき「これはやはり読んでおいたほうがいいだろうなぁ」ということでオーソドックスに彼の代表作の本作に挑んだ次第。
感想は一言“めちゃ面白いじゃない!”。これは評判、想像以上に面白い。誰もが多分いうだろうけど物語のスピード感があふれ、マコトを始め彼を取り巻くキャラが濃い面々も魅力的だ。
いかにも現代っ子を描いているようで、でもマコトにせよ周囲の子供たち、あるいは大人に一歩手前の青少年たちが欲しているのは時代を超えて普遍的な「人間の誠意」みたいなもので、マコトが支持されるのもこの辺りなのかも知れない。
文体もテンポがあり僕にとってはしっくり感がし、違和感は覚えない。
この作品で池袋というイメージを新宿や渋谷とは一線を引いた場として定着させたのではなかろうか。このシリーズ、是非読み進めてみたい。