渡辺裕之著『 傭兵の岐路』 祥伝社文庫 2012年10月20日第1刷
667円+tax
おススメ度:★★★☆☆
本シリーズに関しては過去幾度か紹介しているのだが、本作は「外伝」ということで実は読んでいなかった。どうせ主人公藤堂浩志以外のメンバーの逸話程度の紹介だろうと思いこんでいた部分を否定できない。
確かに前半において“リベンジャーズ”の主要メンバーである「トレーサーマン」こと加藤や「爆弾グマ」こと浅岡辰也、また「ヘリボーイ」こと田中など、彼らがどのような経緯で傭兵となり“リベンジャーズ”に加わったのか、非常に興味深いエピソードを織り交ぜながら記している。
だが本作で最も重要なのは本作最終シリーズの「滅びの終曲」から「新傭兵代理店」へと進む中で不明であった幾つかの疑問点を明らかにしている点だ。
それは藤堂率いるリベンジャーズが最後の戦いを繰り広げたロシアのモスクワでの戦いの後、浩志と美香が身を完全に隠した事。さらに池谷が運営する傭兵代理店の隠れ蓑として機能していた質屋の丸池屋が何者かの手によって爆破されたこと、残されたリベンジャーズの面々のその後の動向は?
こうした点が不明のまま新シリーズへ入ってしまったのであった。本作はこうした不明であった事柄を全てクリアーにしてくれるわけであるから単なる「外伝」ではない。
もしも僕同様、本作を見落としてしまった本シリーズファンの読者には是非必読の書と言えようか。
667円+tax
おススメ度:★★★☆☆
本シリーズに関しては過去幾度か紹介しているのだが、本作は「外伝」ということで実は読んでいなかった。どうせ主人公藤堂浩志以外のメンバーの逸話程度の紹介だろうと思いこんでいた部分を否定できない。
確かに前半において“リベンジャーズ”の主要メンバーである「トレーサーマン」こと加藤や「爆弾グマ」こと浅岡辰也、また「ヘリボーイ」こと田中など、彼らがどのような経緯で傭兵となり“リベンジャーズ”に加わったのか、非常に興味深いエピソードを織り交ぜながら記している。
だが本作で最も重要なのは本作最終シリーズの「滅びの終曲」から「新傭兵代理店」へと進む中で不明であった幾つかの疑問点を明らかにしている点だ。
それは藤堂率いるリベンジャーズが最後の戦いを繰り広げたロシアのモスクワでの戦いの後、浩志と美香が身を完全に隠した事。さらに池谷が運営する傭兵代理店の隠れ蓑として機能していた質屋の丸池屋が何者かの手によって爆破されたこと、残されたリベンジャーズの面々のその後の動向は?
こうした点が不明のまま新シリーズへ入ってしまったのであった。本作はこうした不明であった事柄を全てクリアーにしてくれるわけであるから単なる「外伝」ではない。
もしも僕同様、本作を見落としてしまった本シリーズファンの読者には是非必読の書と言えようか。