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min-minの読書メモ

冒険小説を主体に読書してますがその他ジャンルでも読んだ本を紹介します。最近、気に入った映画やDVDの感想も載せてます。

渡辺裕之著『 傭兵の岐路 外伝』

2014-07-02 22:42:42 | 「ワ行」の作家
渡辺裕之著『 傭兵の岐路』 祥伝社文庫 2012年10月20日第1刷 
667円+tax

おススメ度:★★★☆☆

本シリーズに関しては過去幾度か紹介しているのだが、本作は「外伝」ということで実は読んでいなかった。どうせ主人公藤堂浩志以外のメンバーの逸話程度の紹介だろうと思いこんでいた部分を否定できない。
確かに前半において“リベンジャーズ”の主要メンバーである「トレーサーマン」こと加藤や「爆弾グマ」こと浅岡辰也、また「ヘリボーイ」こと田中など、彼らがどのような経緯で傭兵となり“リベンジャーズ”に加わったのか、非常に興味深いエピソードを織り交ぜながら記している。
だが本作で最も重要なのは本作最終シリーズの「滅びの終曲」から「新傭兵代理店」へと進む中で不明であった幾つかの疑問点を明らかにしている点だ。
それは藤堂率いるリベンジャーズが最後の戦いを繰り広げたロシアのモスクワでの戦いの後、浩志と美香が身を完全に隠した事。さらに池谷が運営する傭兵代理店の隠れ蓑として機能していた質屋の丸池屋が何者かの手によって爆破されたこと、残されたリベンジャーズの面々のその後の動向は?
こうした点が不明のまま新シリーズへ入ってしまったのであった。本作はこうした不明であった事柄を全てクリアーにしてくれるわけであるから単なる「外伝」ではない。
もしも僕同様、本作を見落としてしまった本シリーズファンの読者には是非必読の書と言えようか。















渡辺裕之著『傭兵代理店シリーズ』

2013-09-17 21:06:50 | 「ワ行」の作家
先日津本 陽著『鉄砲無頼伝』を読んで中世の傭兵集団と呼べる根来衆から、そう言えば現代の“傭兵”ものをしばらく読んでいないなぁという事に気がついた。
確か渡辺裕之という作家の「傭兵代理店」というのを読んだっけと思いだし、過去ログを探してみたら有った。もう6年目なのねぇ。
その時の読書メモは

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渡辺裕之著『傭兵代理店』 祥伝社文庫

オススメ度★★★★☆

著者の名前を見て一瞬俳優の渡辺裕之(映画「オンザロード」で昔デビュー。古っ!)かと思ったのだが、全く関係の無い新人作家とのこと。
日本人傭兵を描いた作品といえば古くは大藪春彦の『傭兵たちの挽歌』や柘植久慶のいくつかの傭兵物があるのだが、やめ刑事の傭兵という設定は初めてである。本作の表題ともなっている「傭兵代理店」という発想も面白い。この代理店は日本国内で単に傭兵に仕事を斡旋するだけではなく、海外における彼らの活動をサポートするシステムも合わせて持っている。
更に世界中の同様の傭兵斡旋機関とも連携を取り最新の業界情報をも収集している。
ま、平和国家日本ではます考えられない設定ではあるが発想としては興味深い。
さて、このやめ刑事出身の傭兵である主人公藤堂浩志だが、15年前にある猟奇的一家殺人の容疑者として逮捕された。
何とかその冤罪をはらした後、真犯人を追ってフランス外人部隊に入隊し犯人のあとを追う。しかし15年を要すしても犯人の行方は分からず、イラクかどこかで戦死したという噂を聞いた。
15年ぶりに藤堂が帰国した後、彼を待っていたかのように再び異常な殺人事件が起きた。
彼は再び15年前の真実を求めて復讐の鬼となる。
藤堂はスーパーヒーロー的な存在ではなくなかなか渋い中年の、実力と経験に裏打ちされたベテラン傭兵として描かれる。
彼を取り巻くサイド・ストーリーも程よく用意されて新人とも思えないプロットの構成がなされている。
舞台も東南アジアの何カ国かにまたがって展開され、その国際感覚もバランスがある。
久々の骨太な冒険小説作家として第二弾を大いに期待したい。
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けっこうこの時の評価は高かった割に第二作目どころかすっかり彼の存在すら忘れていた。
先日ブックオフで発見したのであるが、このシリーズは外伝を含め10冊近く刊行されている人気シリーズみたい。
でさっそく3,4冊買い込んで読んでみたらこれが面白いではないの!特に4作目の『継承者の印』は単なる戦争ものではなく、マレーシアのハリマオが残したとされる財宝を巡る冒険、探検のストーリー仕立てとなっており、その謎解きの中身も巧妙で大いに楽しませてもらった。なんたって僕の世代はテレビ“怪傑ハリマオ”を観て育ったものだからついニンマリしたのは当然かも知れない。
日本人の傭兵と言ってもピンと来ない向きの方々が多いとは思われるが、最近で言えばイラクで戦死したフランス外人部隊出身の亡き斎藤昭彦氏(当時44)を思い起こして欲しい。また実際に傭兵となって世界各地を転戦して歩いた高部正樹氏のノンフィクション「傭兵の誇り―日本人兵士の実録体験記」などを読むと、フランス外人部隊に入って活躍している日本人傭兵がけっこういるらしい。
ということで、内容はかなり破天荒ではあるものの傭兵、並びに使用する重火器のディテールをしっかり描きつつ、世界の紛争地の情報もふんだんに盛り込んだ本シリーズはかなり読み応えがある。
更に本日続きを3冊買ってしまった。しばらく楽しめそう。ちなみに本シリーズは一応終了し、本年7月から「新傭兵代理店」が開始されたようだ。





和田 竜著『忍びの国』

2012-04-10 07:51:49 | 「ワ行」の作家
和田 竜著『忍びの国』新潮文庫 2011.3.1 第1刷 

おススメ度:★★☆☆☆

先に読んだ『のぼうの城』もそうであったが、この作家さん、ちょっと変わった感じの時代小説を書く方だと思う。
取り上げる時代背景は戦国時代なのだが、そこに登場する主人公はけっしてその時代を動かしたような大物ではない。フィクションはフィクションなのであるが、登場人物たちは歴史の片隅に埋もれてしまうような無名な人物が多いように思われる。
今回の主人公は伊賀の郷で百地三太夫につかえる下人忍者の“無門”である。この男、忍者としての技量は伊賀一と評されるが無類の怠け者でかつ変人である。
さる経緯から京の近くの戦国武将の娘をかっさらい嫁にしようとするが、このお国という女も変わっており、当初無門が約束した稼ぎを果たせないことから夫婦の契りを認めない、ときた。
さて、本編は織田信長の次男信雄が父より先に伊賀攻めを行ったのだが、実は伊賀攻めそのものが迎え撃つ伊賀の「十二家評定衆」の一員である百地三太夫の仕組んだ壮大な陰謀であった、というストーリー。
何故あえて織田軍に伊賀攻めを行わせたのか?は読んでみてのお楽しみであるが、この作家さん、忍者というものを徹頭徹尾、人として描いている。
確かに忍者に信義やら人情といったものが通用しないことは百も承知であるが、ここまで忍者の“あざとさ”を見せ付けられるとげんなりして、登場人物の肩入れがしにくくなる。
今や故人となった児玉清さんが解説で「痛快無比、超のつく面白忍法小説に出逢いたいものだ、と長い間、新人作家の登場を待ち望んでいたが、ついにその念願を叶えることが出来た。」と絶賛しているが、それほどでもないことを書き添えておきたい。



トマス・W・ヤング著『脱出山脈』

2011-10-27 21:11:32 | 「ワ行」の作家
トマス・W・ヤング著『脱出山脈』ハヤカワ文庫 2011.1.15 第1刷 900円+tax

おススメ度:★★★☆☆+α

ボスニアかどこかの東欧の紛争地帯で米軍の偵察機が反政府軍のミサイルに撃墜され、からくも生き残ったパイロットが敵の猛追をかわして敵地を脱出する、という米のB級映画があったよなぁ、と先ずそんな感想を抱きながら読んだ本。
ただし、本作の舞台は冬のアフガニスタン。
撃墜されたのは米軍のC-130ハーキュリーズ輸送機で、運んでいたのは物資ならぬタリバンのムッラー(高位聖職者いわゆるイスラム教の坊主)であった。
この坊主、9.11にあきたらず更なるテロ(どうも核攻撃らしい)を米国に対し画策する中心メンバーでテロ計画の詳細を知る重要人物であった。
この坊主を米軍はひっとらえ、後方の基地(どうもガンタナモを示唆しているようだが)にて尋問する予定であった。
が、離陸後しばらくして反政府勢力の地対空ミサイルによって叩き落され、乗員の大半及び坊主が生き残った。
そこへ坊主を奪還せんとする反政府勢力が迫り、機長は航空士のパースンと通訳の陸軍女性軍曹ゴールドに対し坊主を連れて脱出しろと命令したのだ。

ここから坊主を連れた二人の米兵と彼らを追うアフガニスタン反政府軍ゲリラ部隊との間で繰り広げられる逃走・追走劇の幕が切って落とされる。
この両者に更にアフガニスタン政府軍特殊部隊が加わって更に戦闘は激しいものになる。

久方ぶりの本格的「戦争冒険小説」と言える本作である。著者は実際米軍の国家航空警備隊の一員として従軍していた経験があり、峻険で過酷なヒンズークシ山脈の深部をリアルに描いている。
退役後AP通信のライターをしていた経緯があることから、表現力は巧みであるのだが、小説家としは今一歩の感がある。
ま、S.ハンターあたりと比較するのは酷かも知れないが。

主役のパースンと通訳のゴールド軍曹、そして坊主とゲリラ軍指揮官マルワン、更に政府軍特殊部隊のアフガン人大尉ナジブや部隊を支援する米軍大尉キャントル大尉の人物設定はなかなか面白いのであるが、せめてパースンとゴールドのキャラ造形をもう少し深く掘り下げて描くことが出来れば更に優れた冒険小説となったであろう。

本作を映画化すれば冒頭に述べたハリウッド映画よりも遥かに面白くなる内容だと思う。
物語の発想は類型的であるかも知れないが飽きずに読める「B級冒険小説」ではなかろうか。

余談:
本作品の中で「ヒンズークシ」山脈の命名の由来解説に大変興味がそそられた。
「ヒンズークシ」とは「ヒンズー殺し」の意味を持つということで、古来より地獄のように厳しい場所として恐れられていたようだ。
興味を抱いたというのは「ヒンズークシ」の「クシ」の部分である。ペルシャ語で「コシ」というのが「殺す」の意であって、アフガニスタンが古来よりペルシャ語が使われてきたことを思い起こされた。特にダリー語はほぼイランのペルシャ語と同じである。



傭兵代理店

2007-10-31 23:22:35 | 「ワ行」の作家
渡辺裕之著『傭兵代理店』 祥伝社文庫

オススメ度★★★★☆

著者の名前を見て一瞬俳優の渡辺裕之(映画「オンザロード」で昔デビュー。古っ!)かと思ったのだが、全く関係の無い新人作家とのこと。
日本人傭兵を描いた作品といえば古くは大藪春彦の『傭兵たちの挽歌』や柘植久慶のいくつかの傭兵物があるのだが、やめ刑事の傭兵という設定は初めてである。本作の表題ともなっている「傭兵代理店」という発想も面白い。この代理店は日本国内で単に傭兵に仕事を斡旋するだけではなく、海外における彼らの活動をサポートするシステムも合わせて持っている。
更に世界中の同様の傭兵斡旋機関とも連携を取り最新の業界情報をも収集している。
ま、平和国家日本ではます考えられない設定ではあるが発想としては興味深い。
さて、このやめ刑事出身の傭兵である主人公藤堂浩志だが、15年前にある猟奇的一家殺人の容疑者として逮捕された。
何とかその冤罪をはらした後、真犯人を追ってフランス外人部隊に入隊し犯人のあとを追う。しかし15年を要すしても犯人の行方は分からず、イラクかどこかで戦死したという噂を聞いた。
15年ぶりに藤堂が帰国した後、彼を待っていたかのように再び異常な殺人事件が起きた。
彼は再び15年前の真実を求めて復讐の鬼となる。
藤堂はスーパーヒーロー的な存在ではなくなかなか渋い中年の、実力と経験に裏打ちされたベテラン傭兵として描かれる。
彼を取り巻くサイド・ストーリーも程よく用意されて新人とも思えないプロットの構成がなされている。
舞台も東南アジアの何カ国かにまたがって展開され、その国際感覚もバランスがある。
久々の骨太な冒険小説作家として第二弾を大いに期待したい。

ボストン、沈黙の街

2007-09-09 11:46:19 | 「ワ行」の作家
ウィリアム・ランディー著『ボストン、沈黙の街』ハヤカワ文庫 2003.9.30 1000円+tax
おすすめ度★★☆☆☆

書店で『ボストン・シャドー』という題名に目がとまり、購入しようとしたところこの作品の案内文に、

「驚愕のデビュー作『ボストン、沈黙の街』にて
(英国推理作家協会賞シルヴァー・ダガー賞、2003年度「週刊文春ミステリー・ベストテン」第3位、「このミステリーがすごい[宝島社]」7位)で全世界を震撼させた著者の最新長篇」

とあった。こうした場合大抵は順序を守って出版順に読むのが僕の主義(絶対に、というわけではないが)であることからデビュー作である『ボストン、沈黙の街』を手に持ち替えレジに向かった。
さて、本編であるが1990年代の米国東部、ボストンを舞台にしている。物語の発端はメーン州の田舎町、ヴァーセイルズで起きた検事補殺しであり、更に10年以上前に起きた警官殺し、更に以前に起きた強盗事件へとリンクして行く。
物語の筋は説明を省くが、過去に起きた事件とその関係者たちの人物表現は極めて丁寧に描かれ、作者自身が元検事補であったことから米国東部における警察と検事の関係やら古い時代の警察機構やその特徴を極めて精緻に描いている。
読者としては冗長な部分もあり、読み進めるにはある程度の忍耐心が要求される。
物語が後半を過ぎる辺りから本編の核心部分に近づきエンディングを迎えるのであるが、このエンディングに至って最大のサプライズが隠されている。
そしてこの段階で作者が用意周到にいくつもの伏線を本編に盛り込んでいたのが判明する仕組みになっている。
はっきり言って、主人公の25歳になる若き警察署長であるベン・トルーマンのキャラにもっともっと感情移入できていたならば、最後のサプライズは劇的効果を挙げられたのに!と残念に思われる。

R.パーカー描くところのスペンサーが活躍するボストンとはまったく異質な世界として描かれている今回のボストン。さらに異質な?そのボストンの闇の部分を描いた最新作『ボストン・シャドー』のほうが好評みたいなので読み進めようか。

6ステイン

2007-05-16 23:17:56 | 「ワ行」の作家
福井晴敏著『6ステイン』講談社文庫 2007.4.13文庫化 781円+tax

6篇からなる短編集。
1. いまできる最善のこと(The best thing for now)
2. 畳算( She said “Don’t fail for me”)
3. サクラ(SAKURA)
4. 媽媽( A mother heads into the wilderness)
5. 断ち切る( An old man also heads into the wilderness)
6. 920を待ちながら( Waiting for 920)

単に「市ヶ谷」と呼ばれる“防衛庁情報局”。全ての作品がこの関係者である。つくづく福井晴敏という作家はこの「市ヶ谷」がお好きのようだ。
「市ヶ谷」に属し本編に登場する主人公、または相手方には次のような立場の男女がいる。
APと呼ばれる“警察補助官”。日頃はなんらかの“正業”に就き、呼び出しを受ければ直ちに連絡を取り正局員である担当仕官の指揮下に入る。
SOFと略称される“特殊要撃部隊”はレンジャー隊員以上の厳しい選考基準で猛訓練
を通過した戦闘のプロ。
そして“防衛庁情報局”の正規職員。

それぞれ短編ながらもより凝縮されたストーリー展開で読者をして息もつかせずに読ませるのであるが、なかでも印象的な場面は「媽媽」での夜遅く帰宅した主人公(正局員)が母親として台所の床を油で汚した息子を叱りつけていた時のシーン。
本部からの呼び出しが入るやいなや帰宅した途端のまだ温もりがある靴をひっかけながらハンドバックの中の“グロック19自動拳銃”を確かめ初弾を装填し安全装置をかけるくだり。日常ありえない光景だ。
そんな彼女の職務と家庭の狭間で揺れ動く心の葛藤が生々しく描かれ、それがなんとも痛ましい。
彼女は次の「断ち切る」にも登場し、自ら定めた規範(というよりも“情念”と言ったほうがよいかも)にあくまでも忠実に自己を従わせる姿に感動する。

圧巻は最後の「920を待ちながら」だ。のっけから市ヶ谷内部のゴタゴタが丁々発止の諜報戦の様相を呈し、何が真実で誰が裏切るのか全く分からない状況が作り出される。
そして驚愕の終焉が待っている。更なるサプライズが用意されているのだが、これは福井晴敏ファンならば「あっ!」と驚き、かつ瞬間的に思わず頬が緩む仕掛けになっている。
福井晴敏は長編で圧倒的な筆力でもってして、読者をぐいぐい引っ張って行くタイプだと先入観を持っていたのだが、短編においてもキラリと光った才能を十分見せてくれた。
「市ヶ谷」ファンは必読の短編集だ。

(蛇足)
タイトルの英語版がなかなか冴えているのでは。


ハバナの男たち(上下)

2005-11-16 18:04:09 | 「ワ行」の作家
スティーヴン・ハンター著 扶桑社ミステリー 2004.7.30第1刷 上下共838+tax

ボブ・リー・スワガーの父アール・スワガー・シリーズの第三作目。物語は1950年代初頭のキューバを舞台にしておりアール・スワガーの役回りがアーカンソー出身の議員の護衛という名目のもと実はフィデル・カストロの抹殺にあった。
のっけからちょっと異質なストーリー展開であり、若き日のフィデル・カストロが実名で登場する他ヘミングウェイまで実名で出てくる。ハンターにかかれば両者ともボロクソに書かれており興味深い。
今回アール・スワガーとともに重要な役どころとなるのがスペスネフというロシアの秘密工作員。シベリアの収容所に入れられたものをこの「カストロ暗殺阻止作戦」のために投入されるといった切れ者。彼とアール・スワガーの一騎打ちがどのようになるか?が読者の最大の関心ごとになるのだが、その期待?はある意味裏切られることになる。
ともあれアール・スワガーの自己規律はそのままであり、彼の周りでは彼があずかり知らない謀略が進行する。この分が物語りの進行テンポに水をさすかたちになり多少いらいらさせられるが、最後のアール・スワガーの爆発的活躍が救いか。