ある程度歳を取って一人暮らしをしている女性は「やもめ」、そして男性は「やもお」と呼ばれることについては、先日少し触れましたが、語源やこの言葉の対象者の範囲までは判らなかったので<語源由来辞典>などで、少し調べてみました。
◆「やもめ」の「め」は「女」、「やもお」の「お」は「男」を表す。
「やも」の語源には、独り家を守る意味で「屋守(屋守り女・屋守り男)」が通説のようです。
尚、漢字は、女性には「寡」「寡婦」「孀」、男性には「鰥(カン)」「鰥夫」が用いられていて、「鰥寡孤独」という熟語もあるようです。
◆こうした語源が忘れられ、平安時代には「つれあい」をなくした一人者という意味で「やもめ」が男女ともつかわれるようになり、そこから男女を区別して用いる際は、「男やもめ」や「女やもめ」と言う言葉ができた。
そして、良く言われる言葉の「男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く」の句も、「男やもめに蛆がわく」までで略されることが多い。
◆また、古くは未婚者のことも「やもめ」と言ったが、現代では主に配偶者と別れた人に対して使われるようになっています。
◆ちなみに英語では、「やもめ」は「widow」、「やもお」(男やもめ)は「widower」です。
(まさ)