老いの途中で・・・

人生という“旅”は自分でゴールを設定できない旅。
“老い”を身近に感じつつ、近況や色々な思いを記します。

マルタ旅行記⑱  まとめ

2024年05月08日 19時47分10秒 | 旅行/色々な風景

 17回にもわたりマルタで見聞きしたことをレポートしましたが、最初に触れたように僅か5泊しただけのマルタ共和国の旅行記がこんなに長くなるとは全く予想していませんでした。

 それだけマルタの歴史が長くて色々な遺跡があり、私には気になったことが多かったということでしょうが、それと共に訪問時期が春花の時期であったことも重なり、かくも長い内容になってしましました。

 最後に、今まで書き込めていない旅のエピソードやマルタの想い出などを書き込みます。

1)マルタの鷹
 マルタと聞いて、「マルタの鷹」という言葉を思い出され人が多いかと思います。

 私もこの言葉は何となく頭の片隅にあったのですが、独立記念碑や色々な所で鷹が使われているのを見て改めてこの言葉を思い出しました。

 しかし、その由来が全く思い浮かばず、‟漫画ででもあったのかなあ“などと思っていたのですが、見事に思い違いでした。

 「マルタの鷹」が有名になったのは、アメリカの作家ダシール・ハメット(1894年~ 1961年)によるハードボイルドの長編小説で、「ブラック・マスク」誌に1929年9月号から1930年1月号にかけて連載され、1930年にクノップ(英語版)社から単行本として刊行されたようです。

 更に、今までに3度映画化されているが、その中で一番有名なのが1941年に製作されたアメリカ映画(原題:The Maltese Falcon)ということです。

 この主役は、ハンフリー・ボガードということですから、彼の映画で有名な『カサブランカ』(Casablanca)が1942年製作ですから、彼の全盛期時代の作品なのでしょう。

 私はこの小説も読んでおらず映画も観ていないので、その内容は全く判りませんが、マルタ共和国と「鷹」との関係については、興味深い経過があったことを知りました。

 即ち、この旅行記の①⑦でも触れたように、1530年に聖ヨハネ騎士団(後のマルタ騎士団)が本拠地を失ってマルタに来ることになるのですが、その時に当時のマルタの支配者であると共に神聖ローマ帝国皇帝でもあったスペイン王のハプスブルグ家のカルロス5世(カール5世)から、マルタ島を譲り受けるにあたり、その代償とし「今後代価として、毎年一羽の鷹を贈る」という取り決めがあったようです。

 何とも粋な取り決めだったのですね・・・

2)今回のツアーは参加者12名で、結構年配者が多く、旅慣れた方が多かったので、余り気を遣わずに旅を楽しめました。

 この旅行会社との相性の良さは続いており、今回は5回目の参加で述べ60日以上になるでしょうが、1日も雨に遭っていません。

 また、今回私は67歳も年の違う孫同行で、皆さんの戸惑いもあったかと思うのですが、余りにも年の開きがあるので、他の方からも可愛がってもらっていましたし、孫は高齢者が苦手な携帯の使い方などを手助けしていました。その孫に関する話題3つ。

・15歳とは言え少し子供っぽい顔たちなので、飛行機の中でスチュワーデスさんから子供用の塗り絵セットを貰って、照れてました。 

・パン屋のメニューを見ていた時に、「これ、何と書いてあるのか判らん!」と言うので何のことかと思うと、パンの種類が筆記体の英語で書かれていたのですが、筆記体が読めないらしいのです。
聞いてみると、最近は中学では(高校以上ではどうかは知りませんが・・・)英語の筆記体は習わないようです。そういえば、携帯やPCでは筆記体はまず使用されないですね。合点です

・丁度中学を卒業して、高校入学式までの一番暢気な時期だと思ったのですがそうでもなかったようです。
まだ入学式もないのに、高校からは沢山の宿題を出され、出発までに何とか仕上げたものの、旅行中にまた追加の宿題が出たようで、帰国後も直ぐにそれに追われたそうです。

 更に、帰国後直ぐに高校のサッカー部の練習参加予定とかで、結構忙しそうでしたが、この年齢では余り経験できないマルタの旅行は楽しんでくれたようで、本人は今後理工系を目指しているようですが、色々な国の歴史などにも少し興味を向けてくれればと思います。

3)今回も長時間の移動で、機中でたっぷりと映画を楽しめました。
 今回観たのは、往路では原田美枝子主演の「百花」と、英語版「カサブランカ」(もう何度目でしょうか‥)、復路では日本映画の「高野豆腐店」(コウヤドウフかと思ったのですが、高野は人名でした)と、「WINNY」。後者はパソコンソフトが犯罪に利用された場合に、ソフト開発者と、ソフトを悪用した利用者のどちらに責任があるかという結構面白いテーマでした。

4)ツレアイは独自でワイヤークラフトに挑んでいましたので、一緒に旅行したり或いは私が単独で旅行するときにも、ワイヤークラフトのデザインのヒントになるような模様があれば良く写真に撮っていました。

ツレアイがいなくなっても、面白そうなデザインがあるとツイ写真を撮ってしまう癖が抜けずに苦笑いすることもありました。

今回撮った写真2枚を紹介します。
 

 これで今回の旅行記は終わりですが、期待以上の素晴らしさで、本当にマルタを楽しんできましたし、芸術に疎い私が、前回のスペインと一緒にカラバッジョの作品を観る機会があり、彼の絵画の素晴らしさが少しは判ったような気にもなっています。


 さて、「次の行先をどこにしようか?」とお悩みの方があれば、候補先にマルタをお勧めします。

 少々不便かも知れませんが、現地での移動距離は少ないですし、何しろ英語圏で言葉はなんとか通じるし、治安の心配もあまりないです。

 何よりも日本と同じく車が左側通行というのが良いですね。
横断歩道を渡るときには、先ず右を見ることが身についていますので、車が右側通行の国へ行くと思わずヒヤッとすることがありますが、その心配がないです。

 また、同じ行かれるなら、花の時期に合わされた方が、楽しみが倍になると思います。

 長期間の他人の旅行記にお付き合いいただきありがとうございました。(まさ)


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2 コメント

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マルタ旅行記 (イケリン)
2024-05-08 21:26:54
まささん こんばんは。
マルタ共和国の魅力満載の旅行記、楽しませてもらいました。
遺跡もそうですが、街中や海の風景の素晴らしさも特筆ものですね。
多感な年頃のお孫さんも、知らない国を体感して良い勉強になったことでしょう。
将来きっと役に立つことがありそうですね。
Unknown (まさ)
2024-05-08 23:41:43
イケリン様
いつもありがとうございます。今回は私の個人的な旅行記に長々とお付き合い頂いて感謝です。
色々と旅行してきましたが、今回のマルタは特筆すべき場所でしたので、本当に長い旅行報告になってしまいました。
何時までも感性と好奇心を失わずに生きていきたいと思っていますが、このような気持ちが少しでも孫に伝わればありがたいですね。(まさ)

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