ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

澁澤龍彦さんは名前に力があった。

2010年10月13日 | Weblog
「科学と抒情」赤瀬川原平著より。

これは絵日記という形で書かれている部分にあったフレーズだった。そして、そのあとには「渋沢竜彦となると違う人に見える」と続いていた。同じ読み方でも画数や使われる文字で印象もかなり異なってくる。

確かに文字の雰囲気で重みも違って見えてくる。さらに人物本人もあとの名前だと軽く思えてきてしまう。名前に力があると感じたのは仕事にも重みがあったからではないだろうか。

一般的なことになってしまうが、特に人の名前は読むのも書くのも難しい。身近なところでは、齋藤の「齋」にもいろいろな字体があって大変だ。斉なら簡単だが、齋だったり齊だったりすると手書きの場合は実に面倒だ。たしか6種類ほどあったろうか。

いつか名前に「寿」という文字がある人がいたが、実際は「壽」いやもっと複雑な漢字だったかもしれないが、ご本人はスラスラと書いているのを見て感心してしまったことがある。

また、澁澤さんにもどるが、氏は赤瀬川さんの千円札裁判の時には証人として出廷してくれたという。これは澁澤さんが亡くなったときの絵日記だった。そこには、黒と白の表紙の本が描かれていた。

関係ないが、かつてある雑誌で澁澤さんの書斎の写真を見たことがあるが、実にクラシックな感じがして味があった。(いまこの部屋を探してみたが、その雑誌が何であったのか、どこに行ったのかは思いだせない。)