ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

一歩抜きんでるためには努力の上に辛抱という棒を立てるんだ。

2007年11月27日 | Weblog
「産経新聞」2007.11.16付けより。

たまたまこの日の新聞には私にとって、ちょっと気になるフレーズが3つあった。これがその3つ目だった。「私の失敗」というコラムの中で、タレントの桂小金治(81)さんが父親から言われた言葉だった。

彼が10歳のころハーモニカが欲しくて父親にねだったら、「なんで?」と訊かれたのだ。「いい音がするからだよ」とせがむと、父はいきなり神棚の榊の葉を一枚むしって、目の前に突き出し「いい音ならこれで出せ」と言ったのだ。

「鳴るわけないじゃないか」と不満を口にすると、父親は唇に当てて素晴らしい音色で『故郷』を奏で始めたのだ。そのとき、こんな葉っぱでこんないい音がするんだとびっくりした、と思いだしている。その後小金治さんは3日練習したが音が出なくてふてくされてしまった。

すると父親が次のように言ったのだ。「努力まではみんなするんだよ。そこで止めたらドングリの背比べ。一歩抜きんでるためには努力の上に辛抱という棒を立てるんだ。この棒に花が咲くんだよ。辛抱できないやつは意気地なしだ。やるからには続けろ」

これらの言葉が胸に突き刺さって、殴られるよりもショックだったという。そして中途半端な自分が恥ずかしくなったと述懐している。悔しくて毎日練習をしていると10日目に、突然「ぴー」と音が鳴ったのだ。するとおやじさんがほめてくれてうれしかったようだ。うれしかったが、そればかりか、翌朝目を覚ますと枕元にハーモニカが置いてあったのだ。

それを母親に伝えると、「3日も前に買ってあったよ」という言葉が返ってきたのだ。今度は小金治さんが「なんで?」と母親に訊いたのだ。すると「父ちゃんが言ってたよ『あの子はきっと吹ける』って」と母親は答えている。このとき彼は涙が止まらなかったという。そして、人に信じられることのうれしさを実感している。

そういえば、子供のころいろんな草や木の葉を丸めたり折ったりして草笛を鳴らしたことはあったな、でも曲を吹くまではやったことがなかった。今の子供たちは、そんな素朴な遊びはきっと知らないだろうな。古き良き時代だった。現在はそもそも身近に自然がなくなっているしな~