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素浪人旅日記

2009年3月31日に35年の教師生活を終え、無職の身となって歩む毎日の中で、心に浮かぶさまざまなことを綴っていきたい。

枚方山草会「秋の山野草展」最終日、搬出のお手伝い

2014年11月02日 | 日記
 昨年は季節はずれの台風のため、急きょ中止となった「秋の山野草展」、今年は無事開催できた。天気予報の割には雨の方もあまり降らず、ひらかた菊フェスティバルと合わせてあるので盛況だと喜んでいた。搬入の時は、荷物を降ろしてすぐ帰ったので展示会の様子は知らない。妻の話だと力作ぞろいで華やかであるとのこと。今日の3時で終了なので1時間ほど前に行って菊と合わせて見ることにした。

 菊花展は鏡伝池の周りの遊歩道を歩きながら楽しむことができる。池を背景にしているだけで随分風情が違う。
     菊はもともと日本には自生していなかったらしい。万葉集事典の植物一覧を引いても「菊」はない。高橋睦郎さんの『季語百話~花をひろう~』(中公新書)によると菊をうたって記録に残る最初の歌は、平安遷都から3年経った延暦16(797)年、宮中の曲水の宴で桓武天皇が即興でうたった

 このごろのしぐれの雨に菊の花 散りぞしぬべきあたらその香を 

 キクという呼び名が漢名そのままであるように中国から伝わってきたもので、後に付けられた和名は「モモヨグサ」。その香りを嗅ぎ、花びらを浸した酒を飲めば百齡(ももよ)も寿命が延びるというところからの命名のようだ。桓武天皇の歌にも延命長寿の霊草としての菊の香りが時雨のせいで散り失せてしまうことへの愛惜がこめられている。昨日、今日の天気も同じような思いを持つことができるはっきりしない天気である。

  展示会場の中心に置かれたメインシンボルの柿の大鉢。

 フェスティバルと合わせたので、例年より1週間遅くなったのでトリカブトの花の開花とピッタリ合ったみたいで数鉢トリカブトが出品されていた。小さな地味な花が多い中ではよく目立ち、会場の雰囲気を引き立ててくれる。
 トリカブトもそうだが、花の命名にはあだ名的な要素が結構ある。原則カタカナ表示なので連想ゲーム的な楽しみもある。「ダンギク」名前だけを聞いていた時はまんまるい団子のような花をつけた菊、「団菊」と思っていたが、実際会場で見たら段状に花を付ける菊「段菊」であることが判明。思わず「段か!」とつぶやいてしまった。たまたま会場で一緒になった三中で同勤したMさんも同じことを思ったらしく「群れ千鳥やホトトギスといい、上手につけますね」と二人して笑った。
 Mさんは「ダイモンジソウ」の命名にもいたく感心していた。今年はダイモンジソウもいろいろな種類の花を見ることができて面白かった。初めてお目にかかったダイモンジソウもあった。
 会場のあちらこちらで、そのような会話が飛び交いいい雰囲気の展示会であった。
   車2台で運ばなければならなかった妻のコーナーは他の人の2倍のスペースをとっていた。
  
 これらは甲子園で言えばベンチ入り。6鉢ほどは机の後ろに片付けられていた。観客席で応援というところ。会場から駐車場までは長いスロープを歩いて1階分上がらなければならず、結構な運動になった。雨が上がってくれて助かった。とにもかくにも無事に展示会を終えることができて良かった。
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