かどの煙草屋までの旅 

路上散策で見つけた気になるものたち…
ちょっと昔の近代の風景に心惹かれます

大正村役場(旧明智町役場)岐阜県恵那市

2011-10-05 | 東濃の近代建築

大正村建築散歩 その1~大正村役場

9月のお彼岸の連休、ほぼ10年ぶりに恵那市明智町の日本大正村を訪れました。
大正村といっても愛知県犬山市の明治村のように日本各地から大正時代の建物を集め移築したわけではなく、大正の面影を残す明智町の町並を「大正村」として町おこしに活用したと言うわけです。

明治~昭和の町並が残る明智町ですが、時代を語る古い洋風建築が当時のまま現存しています。
ゆっくりと時が流れる明智の町で、のんびり建物散歩を楽しみました。

◆大正村役場(旧明智町役場)/岐阜県恵那市明智町1884-3
 竣工:明治39年(1906)
 施工:成瀬 鑿四郎(大工棟梁)
 構造:木造2階建
 撮影:2011/09/18
 ◎国登録有形文化財
 
明治39年6代目の明智町役場として建設され、昭和32年まで使用されました。その後商工会議所や集会所として利用され、昭和59年大正村役場として復活しました。
建物は木造2階建、下見板貼りに上げ下げ窓、屋根は桟瓦葺の寄棟造り、正面に玄関ポーチを張り出した当時としては超モダンな洋風庁舎。


下見板と縦長の上げ下げ窓がいかにも明治の洋風建築らしい
室内は無料休憩所が設けてあり冷たいお茶のサービスが嬉しい



玄関ポーチの柱はトスカナ式意匠


鬼瓦は明智の「明」の文字が入った特注品



玄関正面には欄間に見られる透かし彫りの細工



玄関引き戸のガラスはステンドグラス風

 

町を歩いてみて感じたのは、10年前と比べると連休中の割には観光客が少ないなあと言う印象でした。
観光客減少の影響でしょうか、町のあちこちで観光客向の店が閉店しているのが目に付きました。
古い洋風の建物を利用して出店していた和菓子の老舗の川上屋さんも撤退したようで、現在は雑貨屋さんが入っていました。
でも人が少ない分いつもと変わらない日常の明智の町並をのんびりと散策が楽しめました。
お昼に食べたソースカツどんもうまかった



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