ミュージアム巡り 平家物語 一ノ谷の戦い

　次の挿絵は、「一ノ谷の戦い」。
　完全に勢力を盛り返した平家一門は、福原に戻り再度の上洛を画
策する。特に教経の活躍により平家に立ち向かう者は打ち破られ、
西国の多くが平家の支配下になっていく。
　そこで後白河院の命を受けて範頼・義経は、平家が持ち去った三
種の神器を奪還すべく西国に向けて発向する。源平の両軍は一ノ谷
(神戸市須磨区)で対峙する。
　義経は軍勢を率いて一ノ谷の背後、鵯越へ廻り崖を駆け下りて平
家の陣の背後から襲いかかる。この奇襲により平家軍は敗走。17
歳の忠度、敦盛、知章、経正、通盛らが討死。重衡は生け捕りとな
り平家一門の武将はほとんどいなくなる。知盛等残された武将は海
へ逃げる。
　挿絵は、鵯越の逆落としのシーンで、右下には油断している平家
の武将が描かれている。
国立公文書館(千代田区北の丸公園3-2)